Monthly: 2012年6月

date 2012.6.15
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上原ひろこさんのスピーチ「鹿児島が動けば、そういう知事選があちこちに起こるに違いないんです。」

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上原ひろこさんの講演@日置市中央公民館 2012年6月13日(水)
(脱原発首長会議事務局長/東京で初の女性市長・国立市で2期8年市長を務める)

皆さんが(知事さんを)選ぶ時には「真剣に腹を据えて、責任をとる人がどうか」で決めて頂きたいんです。特に今回は「命の問題」ですから。
皆さん、今までどういうカタチで知事さんを選んでいましたか?多分、(候補者は)こういう言い方をしたと思うんです「私は国と強いパイプを持っていますから、補助金を沢山取ってきます」。だから、天下りの方が知事になる訳でしょう。でも、申し訳ないけど、ずっとそういう人が知事という県は、あまり聞いた事がありません。「おらが村から出た人を知事にしたいな」と、普通は頑張るんですけど、どうしちゃったんでしょう?鹿児島はずっと(中央から)送り込まれて来て、強いパイプがあったから、余計な国の仕事をしてきたんです。(パイプが)強ければ強い程押し付けられるんですよ。補助金をもらうのと一緒に、余計な仕事を。それが、バブルの時は良かったですよ。どんどんどんどん補助金もらって公共事業をバンバンやって、雇用が発生して活性化して、みんなの経済が潤ったかも知れないけれども。ハッと気がついたら野山は崩れ去って、そしてバブルが崩壊したら借金だらけ。(中略)借金を山ほどかかえて、福祉なんかに手当をしていられない状況になったんです。もう、今後は強いパイプのある人はお断りいたしましょう。そして「我が県民は私が体を張って守ります」と言い切れる人を選ぶべきです。それは皆さんの命の問題だし、私たち大人は、余計なことをさせてしまった責任として、子供や孫に「ごめんなさい。これからはしっかり変えます。そのために、私たちと一緒に、国に対抗してくれるくらいの、気概のある人を選びますから。」そういう風に言わなきゃいけない。「はいはい」と、国から「これやりなさい」と言われ「はい。わかりました」という様な人は、もうこれからご免です。と言った方がいいと思います。(中略)そういう理由で国立市民は私を選んだんです。法律があるからとか、国がこう言っているからとかではなく。国立市民は誇りの高い市民ですから。だから、国にもちゃんと対抗して、東京都から「補助金をあげない」と言われても、き然と言う。(中略)(私は)「市民自治」とことを標語として公約でやりました。私一人は絶対頑張らない。みんなが一緒に頑張るという、決める時も、考える時もみんなが一緒。約束よ!という事で(市長に)なりましたから。(中略)町の政治がみんなの政治に変わったんです。そうやって乗り越えて「景観法」という法律も、市民ががんばったおかげで作りました。
だから、今回、鹿児島はその時です。(じゃっど!と会場から声)これまで体を張ってやってきた人ですから、体を張って原発を止めれば全てが変わるって信じて。・・・ほんとに、経済も変わりますからね。うち(国立市)は、経済力ないんです。結構お金持ち住んでいるけど企業がないから本当に貧乏な町でした。借金もいっぱいありました。でも、私の時に55億の借金を返した上に、賞をもらう事業が沢山出来たんです。モノを作るんじゃなくて、人が育つ。人を育てる、人が作り上げるっていう仕掛けをしたから。だから、みんなが「この人のために一緒にやってやろう」という気持ちで動けば、経済は本当に前向きになるんです。だって(鹿児島には)良いものいっぱいあるんですもん。(被災地周辺の汚染されている空気や食糧の話・中略)多分みなさんは、わからないと思います。その大切さは、失われてみて、初めてその貴重さがわかるんだと思います。。だけど、まだ間に合うんです皆さん。今は。地震が来てからでは間に合いません。政府は想定外って言って、責任逃れをしましたけれども、物事はいつも想定外です、起こるのは。法律は範囲内でしか作ってない。目の前の。想像力ってそんなもんですから。想定外に対応するためには、超法規的に「住民の命が危ない」と判断出来る首長がとても重要なんです。(福島の例・中略)想定外は常にやってくる。その時に「私が腹をくくって責任を持てます」というトップを選ぶ。それが皆さんのとってもとっても大事な選挙です。この後に、山口県でも知事選挙があります。一緒に活動させて頂いている飯田哲也さんという、代替エネルギー、地域エネルギーをずっと提唱してきた人が決断して、知事選に出る事になりました。「薩長連合」が出来ます!革命です!だから、本当の意味で日本中で注目をしております。鹿児島が動けば、そういう知事選があちこちに起こるに違いないんです。そういう意味で皆さんが責任を持たなければいけない選挙だと思います。候補者の行けるところは僅かです。(鹿児島は)こんなに広いんですから。(投票日まで)短いんですから。だから皆さんは、彼(向原氏)に成り代わって宣伝をしてください。(中略)私たちの、子供たちの、孫達の命がかかってるから。もう自分たちでちゃんと決めようね。歴史を変えようね。そう言ってください。ホントに本気で!(中略)そして、風が起こって、選挙は変わってきます。私の時も、誰も当選するとは思ってなかったんですよ。特にマスコミは「女が出たってね」くらいにしか思っていなかった。だけどそうじゃなくて、ゴソゴソゴソゴソといろんな人が動き始めてね。ビックリ。東京で初めての女性市長が誕生しちゃった。組織もないのに・・・っていう状況が。市民が風を起こしましたから。皆さんが風を起こしてください!そして、全国に希望を与えて頂ければと思います!

***
追記
国立は僕が20歳まで暮らしていた町だっただけに、このタイミングで地元でお話が聞けたという事に運命的なものを感じた。上原さんのおっしゃるとおり、鹿児島で起こった風は、全国に希望を与えると思う。「ひとり一票」とはいえ、他の46都道府県分も合わせた、少なくとも47票以上の価値はある筈だ。
しばらく、鹿児島県知事選挙に関するネタが大半を占める事になると思いますが、日本の未来を左右する重要な問題ですので、どうかご理解ください。

date 2012.6.10
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河野義行さんのスピーチ「票を入れるのは個人だ」

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6月9日「知事選勝利をめざす総決起集会」における河野義行さん(松本サリン事件の被害者)の演説@鹿児島県婦人会館

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鹿児島市民になりまして、二年経ちます。(拍手)
(中略)
今回の選挙を考えたときに、私は長野県におりましたけれども、2000年の6月に知事選がありました。吉村午良さんという知事が5期やって、後継者として池田さんという副知事が立候補するという状況だった訳です。共産党の県議以外は池田さん支持、そういう構造ですね。或いは建設業界、或いはJA関係、みんな池田さん支持ですね。もう、誰が見たって「池田さんが当選だろう」と言われていた選挙なんです。そんな中でですね、まあ、言ってみれば、草の根の運動をやった知事がいるんですけど、実は「その知事が勝った」ということです。つまりですね「圧倒的有利だ」と思っていてもですね、或いは組織が「その人を支援する」と言ったところで「票を入れるのは個人だ」という事です。
(大きな拍手)
ですから、この選挙も草の根運動でやっております。ひとりひとりが、投票の前まで、真剣にですね、向原さんの方針、思想というものを広げて頂きたいと思います。そして、選挙というものはですね「勝てると思わなければ勝てない」ということです。ですから、皆さん方「この選挙は勝てるんだ」という強い信念を持ってですね、横に広げて頂きたい。
(中略)
がんばりましょう!
(大きな拍手)

***

4分足らずの短い演説でしたが、会場は沸いていました。テキストでのみの紹介で、ニュアンスは伝わらないと思いますが・・・文字おこししてみました。

date 2012.6.10
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安CD

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久しぶりにタワーレコード鹿児島店に行って、つい、あまりの安さに買ってしまったCD。何とLP8枚をCD4枚に収めたもので、1000円だった。1曲あたりの単価で考えると、こういう企画モノに限らず、殆どの場合が(円高の影響等もあり)ダウンロードよりも安くなっているのが実情だと思います。ただ、中に入っていたブックレットは、期待して開いてみると自社CDの広告のみだったし、アルバムの内容も発表された年数と曲目を裏ジャケットで確認出来るのみ。肝心の音質も、デジタリー・リマスタードと表記されているものの、素人がLPから取り込んだというレベル。ナロウだし、LPのノイズもそのまま残っている、ゆっくりとフェードアウトする曲では、その途中でプツンと切れてしまうという・・・編集のお粗末さも目立っていた。
適当に流している分にはいいのかも知れないけれども、きちんとジャズを楽しみたいのだったら、ジャケットを眺めながら、或いは参加ミュージシャンや録音スタジオの表記を確認しながら・・・というスタイルがいいですよね。そういう意味では、国内で企画された紙ジャケットのシリーズなどは、解説文も含めて丁寧に作られている場合が多いのです。「極端に安いから入門編にイイ」という考えは、深く知りたい人にとっては当てはまらない筈。
ちなみにこのレス・バクスター、音楽そのもの自体は、鹿児島空港や長崎鼻なんかで流れていると最高!というエキゾチックなムード音楽です。

date 2012.6.10
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ヒョウモンチョウ

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オーテマハウスのエントランス付近で撮影。こちらも、その名の通りヒョウ柄ですね。正面から見ると「良くこんな顔で生きていられるなあ〜」と素直に思います。これから、昆虫や自然観察の楽しい季節です!

date 2012.6.10
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アカハライモリ

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その名の通り、赤いおなかが美しいアカハライモリです。先日お伝えした石垣〜ブロック塀の辺りで、戸惑っている様子だったので捕獲しました。冬眠から覚めたら、周りの風景が変わっていてオロオロしていたのかも知れません。しばらく観察した後、山奥の水が湧き出ている場所に逃がしてあげました。

date 2012.6.8
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鹿児島観光

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ガイドブックのために描いたイラスト。残念ながら不採用。

date 2012.6.4
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「ゆ」

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またもや専門学校の課題の内容から。「とにかく、投票に行って欲しい」との思いから(まだ投票権のない学生もいるが)、7月8日に行われる鹿児島県知事選挙のポスターを描かせた。課題の出し方が悪かったのかどうなのか、エネルギー問題について描いている人はいなかった。いろんなパターンの作品を講評したけど、結局のところ「ヴィジュアルで伝えるにはどうしたらいいのか」という部分について、まだまだ訓練が足りないと感じた。重い、軽い、など抽象的なイメージを描くとどうなるか。或いは、火のイメージ、水のイメージ。複雑なものを簡単に見せる。簡単なものを重厚に見せるには?
授業で参考作品として挙げたのは、日本グラフィック史上に残る「亀倉雄策+横山明」の「Hiroshima Appearls」だった(参考記事)。ここにも書かれているけど、ずっと記憶に残るし、部屋に貼っていてもいいと思う。周りを見回すと、言葉や写真で説明、説明・・・というポスターやチラシばかり。作る側も見る側も想像力を膨らませたり、想像力でぶつかる様な社会が望ましいと思っています。
写真は「日当山温泉」で出会った「ゆ」のマーク。おそらく、浴槽の中で親子が会話している様子がモチーフなのでは?これはイイですね。

date 2012.6.4
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ソニー派

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「自分キャラ」という課題を与えたところ、女子学生の一人がウォークマンで音楽を聴いている様子を描いてきた。「何でiPodじゃないの?」と聞いたところ「私はソニー派なんです」とキッパリ。お父さんがソニーに務めているのかどうなのかは解らないが、スマートフォンにも同等の機能が搭載されている昨今ではかなりの少数派なのではないか。いろいろな思い出が頭をよぎった。僕もソニーだったんだよな。と。最初のウォークマンが誕生したのは、僕が中学生の時だったので、ドンピシャ世代。音楽のあり方が、徐々に変わって行く様を体験してきた。ただ、ヘッドフォンを装着して街を歩くのには何となく抵抗があって、使い始めたのは社会に出てから。カセットウォークマン〜CDウォークマン〜MDウォークマンと、浮気をすることなくずっとウォークマンブランドを使ってきた。ところが・・・iPodの出現で全てが吹き飛んでしまうことに。それまでは、CDチェンジャーで100枚ものCDを車に積み込む事が自慢出来る時代だったが(僕はやっていませんが)、そういう行為自体が全て塗り替えられた。しかし、ポータブルプレーヤーはさておき、今でもオーディオ・ヴィジュアルにまつわる機器の幾つか・・・CDプレーヤーとAVアンプ、テレビとブルーレイ・・・はソニー製だ。パナソニックの大幅リストラなどがニュースになっているが、韓国メーカーやアップルが家電市場をおさえてしまう前に、今回出会った女子学生の様な、熱狂的な国内メーカーファンを育てなくてはいけないと感じた・・・(そんな商品あるかな)!

date 2012.6.2
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macpeople_iPhone

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雑誌「MacPeople」のためのイラスト(2010)

date 2012.6.1
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おつかれさまです

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イラストレーションの授業。学生は、僕のアドレスにメールで課題を送ってくる。多くの場合、メールの一行目には「おつかれさまです」と書かれてある。朝でも夕方でも夜でも、鹿児島ではこの「おつかれさまです」が一般的な挨拶。もう、さすがに慣れて来て違和感もあまりなくなってきたんですが、「もし、東京の人から仕事をもらったときは、使わない方がいいよ。これは鹿児島の言い方だから。」と学生に伝えると、教室がざわめいた。「え〜知らなかった〜」というのである。標準語圏で「お疲れさま」というのは、仕事をやり終えた時や、お別れの時に使われる。だから、朝イチで「おつかれさまです」と挨拶すれば「オレはこれから働こうと思っているのに」というニュアンスで受け取られてしまうだろう。メールでのやりとりの一行目は、普通「いつもお世話になっております」だろうか。鹿児島人同士では問題ないけれど、他の地域とのコミュニケーション時には気をつけた方がいいですね。