
昨年、南日本新聞に掲載された「南点」(全13回)を振り返ってみようと思います。約800字という制限の中で言いたい事が伝わったのかどうか。読み逃した方々へ向けて、全文と追記を本ブログで紹介していきます。
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田舎者から地球人へ
21時就寝・3時起床の生活スタイルがこの3年ほどで身についてきた。朝はまずブログの更新やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などのチェックに充てる。知人・友人をはじめとしてオバマ大統領の動向までが、本人の発言として瞬時に目に飛び込んでくる。犬は、電柱の匂いを嗅ぐことで行動範囲にどれだけの仲間や敵が暮らしているのかを、健康状態まで含めて悟る事が出来るという。そういう意味で、人類は犬の様な嗅覚を身につけたとも言える。地球上の人々が頑張っている様子を窺い知ることは、励みになることが多い。SNSの利用は記憶に新しい「アラブの春」や大阪のダブル選挙の結果などにも直接反映された。メディアへの接し方は、世代間・地域間で大きく異なるため、テレビ漬けの人には本質的意味が解らないかも知れない。
鹿児島のブロードバンドの世帯普及率は全国最下位。このままで地球の大きな流れに乗れるのだろうか?この違和感については移住当初からずっと問題視しており、地域のご年輩を対象に「インターネット体験会」を開いたこともある。魅力を伝えるのは至難の業だが、過疎化を辿る集落でも最新鋭の生活が出来る可能性があること、定住者を募る鍵となることなどが主題だ。公の施設は全てフリースポット化するべきなのだが「セキュリティの問題」や「前例がない」という言い訳がまかり通っており、普及への道は険しく感じられる。
SNSのチェックを済ませた後、私は旧南薩線の跡などを5キロほど歩く。東シナ海からの風、永吉川で跳ねる魚、朝焼けをバックにした桜島の噴煙を観ながら地球人であることを体感する。スマートフォンを持ち歩いているため、私の辿ったコースはGPSを通して記録されており、世界中の人と共有することが可能だ。万歩計とは違う。毎朝、感動の雄叫びをあげたいくらいだ。
日本における電信の歴史は鹿児島から始まったが、 島津斉彬公が生きていたら、この現状をどう感じるだろうか。
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追記
1.「3時起床」というのは最近遅れて来ていまして、4〜5時がベストの状態です。「春眠暁を・・」の言葉通り、春になってくると体内に何らかの変化が起こってくるのでしょう。目覚まし時計は使いませんので自然にまかせています。村上春樹もスタルクも早寝しているらしいから、おすすめです。
2.「地球の大きな流れ」というのは「最低限の流れ」とした方がより解りやすかったかも知れません。
3.「公の施設はフリースポット化」・・・という件については、この文章を読んだ日置市企画課情報管理係の方から、「公共施設のフリースポット化についてですが、現在、日置市内の中央公民館及び地区公民館について、平成24年2月の運用開始に向け、工事を行っているところです。」というメールを頂きました。また「この目的は、無料のフリースポットをきっかけにしていただき、急速に進展する情報化社会の利便性を市民が享受できることです。」と付け加えられていました。これは嬉しい知らせですね。有り難うございます。本当に、待ち望んでいました。・・・ですので「普及への道は険しく感じられる」とした本文の部分は適正ではありませんでした。申し訳ございません。
4.「5キロほど歩く」というのは、本当に寒い日、雨の日、本当に忙しい時・・はお休みしています。現在のところ55回、計233.6キロを歩いたと・・・iPhoneには履歴とルート情報などが記録されています。ちなみにこのアプリ。