

東海地方で暮している賢人S氏。不定期的にプレゼントが送られてきます・・・今回は地元産のお菓子などの中に混ざって、イタリアの美術家ブルーノ・ムナーリ(Bruno Munari)の「DA LONTANO ERA UN’ISOLA」という書籍が入っていました。今では入手不可能だと思われ、氏がどのようにして手に入れたのかはわかりません。開いてみると、何の変哲もない石を風景に見立てたり、時には筆を加えて絵画を作り出したり・・・見れば見るほど吸い込まれていくような写真がズラッと掲載されています。興味のない方にとっては「なんだ石かよ!」と一蹴されてしまうかも知れません。
近所の吹上浜に出かけた時は、必ずと言っていいほど石を拾って帰ります。コレクションしているというほどではありませんが、いつも机の片隅に置かれていたり、ちょっとした部屋の装飾になったりしています。そういえばル・コルビュジェの展覧会を見たときにも石を収集したコーナーがありました。自分の趣味が一部でも巨匠たちと共通していることに、深い喜びを覚えます。海岸で無数の砂を手に取る時、一粒一粒に途方も無い違った物語が内包されていることを実感します。そうした果てしなさと隣りあわせになるときに(もちろん良い意味で)自分の無力さ・はかなさを感じることが出来ます。逆に人工物に囲まれた時の感情は乱暴になり、謙虚さは失われてしまいますね。
石と向き合いましょう。























