これから先は身の丈にあった生活をしなくてはならない。もう少し大きなスケールで言うと、経済規模を縮小する方向で世界や社会を考えなくてはならない。どんな人であろうと、911のテロや311の震災で何度となく頭をよぎった筈だ。しかし「経済成長しなくてはならない」という呪縛が強く残っていて、拡大する欲望、その勢いを止めようとする人をあまり知らない。鹿児島でも再開発のニュースを見ない日はない。
小さくなるにはどうしたら良いのか、自分はそれなりに考えてきたつもりだ。まだまだ未熟ではあるけれど、なるべく小さな社会や生き方に身を寄せたいと思っている。
今回庭に建設した「インセクト・ホテル」。霧島アートの森の個展のときに出版された「オーテマティック作品集」にも、昆虫がリーダーとなって再建された未来の社会、で登場している。insects hotelなどのキーワードで検索するとたくさん出てくるので、是非見て欲しい。
昆虫は人間よりも地球のことを理解している、昆虫の言語を取り出す方法がわかれば、人間はもっと謙虚になり、秩序のある暮らしが出来るだろう。そんな気持ちを込めて自分もインセクト・ホテルを作ってみました。都市では高層マンションの建設が止まらないかも知れないが・・・こちらではその勢いに負けないよう、インセクト・ホテルを沢山作ろうと思っています。ファッションではない。
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フィルムアート社のウェブマガジン「かみのたね」に『オーテマティック 大寺聡作品集』の試し読みが掲載されました。→こちら
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