珈琲&ギャラリー「ウイリアムモリス」で行われていた私の個展「東シナ海,14315」。昨日無事に終了しました。ご来場頂いたみなさま、どうもありがとうございました。芳名帳を見ると、中学時代の担任の先生や、イラストレーションの師匠のお名前、遠くから駆けつけてくれた友人たちのお名前があり、ギャラリーに常駐出来なかったことがあらためて悔やまれたのでした。今回は24点の描き下ろしアナログ作品で会場を埋めました。全てがM3というサイズを縦位置で使用(A4よりも小さいです)。厚い画用紙を使ったために、水張り作業が一番苦労したかも知れません。鹿児島暮らし16年をテーマにしたので、最初はキーワードを書き出すところから始めました。例えば、港とか森とか・・・。しかし実際に作業を始めて見ると、純粋な風景を描こうと思っていたのに構成主義になってしまったり(時間が限られていたことも原因のひとつ)、ラフな形で気持ちをぶつける結果となりました。自分という個性からはどうしても逃れられないので、何も考えていないで描くということはあり得ません。しかし無の境地というものがあるのではないかと思ってもいます。次のオリジナル作品がどのような展開を見せるのかわかりませんが、今回の個展はひとつのターニングポイントになったと感じているところです。
(搬出を終え、今羽田空港でこの記事を書いています。)
Monthly: 2015年8月
個展、無事に終了しました。
本日、個展最終日!
大寺聡個展「東シナ海,14315」。本日(8/27)最終日を迎えます。
鹿児島での生活16年をテーマにしたイラストレーション展。東京での個展は10年ぶりとなります。
時間は(13:00 – 18:30)です。
珈琲&ギャラリー「ウイリアムモリス」(東京・渋谷)
渋谷区渋谷1-6-4 The Neat青山2F 電話 03-5466-3717
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本日、このあと飛行機でギャラリーに向かいます。みなさん、会場でお会いしましょう。
台風・忘備録
8月26日の朝4時にネットに繋がらないMacbookで原稿を書いています。電気がないので残り53%のバッテリーが頼みの綱です。
昨日8月25日の未明に、台風15号の影響で停電になった。しばらくはwifiのポケットルーター経由でインターネットに接続出来ていたので、ブログの記事をアップして夜明けまでを過ごした。夏休み中の子供達にとっては、図らずもノーメディアデーとなり、台風で荒らされた庭を掃除したり、いつもとは違う雰囲気を楽しんでいるようだった。台風15号の影響は凄まじく、我が家の裏にある杉の木をなぎ倒したり、商店街の一角にある倉庫(ここは何かに使えないだろうか?と気にしていた場所であった)もメチャメチャにしてしまった。停電してから、およそ15時間が過ぎた頃に、今日のお風呂とご飯はどうしようか?という家族会議になり、隣町まで出かけることにした。ここで、ようやくインターネットが繋がる。つまりはauの基地局も、自宅付近では機能していなかったのだ・・・。災害時、最低限のインフラであると思う。NTTの固定回線はもちろんのこと、携帯通話各社の脆さも浮き彫りになった。伊集院の温泉につかり、食事を済ませた後自宅に戻ったが、まだ電気は復旧していない。もう24時間を超えてしまった。こうなると、呑気な事は言っていられない。オール電化にしなかったおかげで、ガスも使えるし、水道も大丈夫。しかし、この状況は被災と言っていいのではないかと感じるようになった。怖いのは、自分たちがどういう状況になっているのか、テレビやネットで知る事が出来ないということ。今更ながら、乾電池で動作する高性能のラジオが欲しくなった。夕方、役場の広報車が復旧には時間がかかるとアナウンスしながら回っていたけど、吹上町はほぼ全域電気が来ていないらしい。夏場だし、冷蔵庫の中の保存食や冷凍食品は確実にダメになる。九州電力はこの損害を賠償してくれないだろうし、NHKは二日分の受信料を払い戻しはしてくれないだろう。やはり自分のことは自分で何とかしないといけない。エネルギー自給にはそれなりに取り組んできたけれど、まだまだ。通信の自給っていうのは、不可能ですよね・・・?のろしを上げて、煙にイラストを乗せることは出来ないものなあ。
いずれにしても自分が住んでいる環境というのは、自然に囲まれているだけまだマシなのではないかと感じた次第。もし首都圏で24時間も電気が止まってしまえば、大パニック状態に陥ってしまうだろう。
もうすぐ5時だけど、空はまだ暗い。夜明けが待ち遠しい。照明は、20年ほど前に購入したアロマ用(その当時、何だか流行っていたんです)のロウソクが30個ほど残っていたので、それをキッチンやトイレなど、ポイントに設置しています。ロウソクも必需品ですねえ〜!
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追記:
8月26日の20時頃、電気が復旧しました。およそ40時間。想像以上に長かったです。
くにの松原キャンプ場〜益丸プール
くにの松原キャンプ場に一泊して来ました。翌日は併設されている益丸プールへ。だ、誰もいない!夏休みだというのに・・・。みんな、人が集まる場所がよっぽど好きなんですね。日焼けオイルの中で泳いでいるような、そんな場所が・・・。
今回は4家族で出かけたのですが、このプールは貸切状態。セレブが貸し切ってパーティーをやっている様子をアメリカ映画で良く観ますが・・・そんな感じでしたね。ウォータースライダーも0分待ちなんですよ。バンガローも直前予約で大丈夫でしたし・・・松林なので蚊も出ないという特別な場所です。残り少ない夏休み、是非鹿児島にお出かけください。
余談:一枚目の写真は、The Sea and CakeのRunnerというアルバムのジャケットを思い出してしまいました。
歴史に詳しい人、教えてほしい
戦後70年の節目とあって、この夏、テレビからは様々な角度からの個人の戦争体験が放映されていたり、ドキュメントを見る機会も多い。戦争を知らない人たちが増え、しかも安保法案の話題も毎日流れています。僕が疑問に思うのは、戦国時代に想いを馳せている人たちは、第二次大戦をどう見ているのかというコトなんです。それぞれ構図やスケールは全く違うんでしょうけど、400年以上も経つといわゆる戦国武将の人たちはほとんどヒーロー扱いされてしまっているということ。現代の様に映像記録がないので、美化されている部分も相当あると思います。この流れで行けば、あと300年くらい経つと第二次大戦も全て正当化されてしまうのではないかと・・・。そういう意味では、戦国時代まで遡って本当にヒーローなのか疑う必要もあると思います。特に鹿児島では歴史好きの人に接する機会も多いので教えて欲しいんです。
中学の歴史の授業でも、圧倒的に戦国時代が人気でした。僕は原始時代が一番好きです。
吹上町永吉・暴風域突入中しかも停電中
この数年、僕の記憶では大きな台風の直撃はなかったのですが、今回の台風15号はジャストミートですね。今、僕の住んでいる地域は先ほどから停電・・・。モバイルルーターとMacbookに充電してあったので、こうしてブログを更新しています。光るキーボードも暗闇で大活躍〜!
外が明るくなって、風が止んだら自宅敷地内の被害の様子を確認します、何事もないといいけど、庭木の古い葉っぱや枝やら何やら・・・不要なものが吹き飛んで、庭全体が若返りするように見える、綺麗に感じることも多いんです。そういう意味では楽しみでもありますね。キリンジの歌にもありました。最高のリマスタリングだと・・・。
吉利の夏祭り
自宅とほぼ接している地域は、「吉利」(よしとし)と呼ばれています。現在は同じ日置市ですが、昔は、永吉、吉利、日吉というのは「三ケ村」(さんがそん)と言われていたそうですね。今回はその吉利の夏祭りに出かけてきました。隣の芝生は青く見えるといいますが、何だか随分と一体感のある良いお祭りでした。吉利小学校に植わっている「ブライアンのくすの木」にまつわる実話が紙芝居で上演されたり、いつも、永吉のお祭りでも大活躍されている満冨啓城さんの歌に合わせて踊りがあったり・・・。子ども連れや若い人も目立っていた様に思います。子どもの頃と違って、お祭りの意味をしみじみと考える年齢になってきたんですが、今回は、最近このあたりに移住してきた能力の高い若者数名と語る時間もありました。確かに人口は減るかもしれませんが、こうした若い方々が入ってくれば、村の力自体は衰えないと思っているところです。吉利の未来が明るく感じられた夜でした。
ジオパークの看板〜いおワールドかごしま水族館
かごしま水族館に出かけたときに見つけた看板・・・イラストを担当しています。
このブログでは何度か紹介していますが、ジオパークの主要スポットには設置されています。残り少ない夏休み・・・全てのスポットの写真を集めるのも楽しいと思います!
東京タワーから観る風景
森ビルの展望階からの眺めというのは、東京のスケール感を味わうことは出来ますが、生活の匂いは感じられませんし、高すぎて天候に左右されやすいかも知れません。それに比べると東京タワーの展望台は、下で手を振っている人がギリギリ見えたり、ほのぼのとした風景に見えます。20年ぶり?くらいだったと思われますが、不思議と、このくらいの高さの方が落ち着きます。昭和の香りが残っていることも大きいのかも。子どもの頃、蝋人形館で見た死刑の展示?は、今でも鮮明に残っていますが、残念ながら閉館されたようです。この歳になると、新しい場所に出かけるよりも、残像としての風景を追いかけることの方が多くなってくるのかも知れません。
オスカー・ニーマイヤー展
東京都現代美術館で行われている「オスカー・ニーマイヤー展」に行ってきました。ブラジリアを作った男!と副題がついていますが、世界でも一人の建築家が都市そのものを設計した例というのはないのだそうです。そのスケール感を味わってもらうために、(1/30だったかな?)写真の巨大な模型の中を歩くコーナーもありました。実際にブラジリアを訪れたくなりますね。
僕はたまたま、今年に入ってから彼の作品「ニテロイ現代美術館」をイラストで描くという仕事をしました。勿論、それ以前から知ってはいましたが、今回の展覧会を通じて彼の偉業を改めて確認することが出来ました。特に、自邸については・・・自分の家の庭もこんな風にしたい!という欲望が湧き上がってくるものでした、絶対に届かない目標ではありますが、知っておくというのは重要ですよね。