テリー・ギリアム監督最新作「ゼロの未来」を観てきました。興奮冷めやらぬまま輸入版のサントラを注文して・・昨日届きました(こちら、新品がなんと送料込みで699円だったんです)。
ギリアムというと、僕の世代では「ブレードランナー」と並んで語られることの多い「未来世紀ブラジル」が一番有名な作品です、その後も「フィッシャーキング」や「12モンキーズ」が立て続けに公開され、クリエイターズクリエイターという美意識で毎回、どんな世界を見せてくれるのか楽しみな作家なのです。(古くからのファンはもちろんモンティ・パイソンを抜きにしては語れないでしょう)しばらくギリアム離れしていた中、今回「未来世紀ブラジル」以来、二部作と称してもおかしくないと思われる、ガッツリとしたSF大作が公開されると聞いて、久しぶりにワクワクとした気持ちで劇場に足を運びました。主人公が不条理な近未来を漂うという設定は「未来世紀・・・・」と似ていますし、「またコレやってるよ!」というどこかで見たような嬉しい演出が所々に見られます。2015年だから描けたであろうネット社会や労働環境に対する風刺も、かなりのセンスで突き刺さってきます。基本的には深刻な話ですが、ガジェットやセット〜美術との兼ね合いが絶妙なのでデストピアの描写もユーモアの世界に引きずり込むことが出来るんですよね。ヒーローとは呼びづらい主人公で、中年の悩みが全開・・・そんなわけで自分を投影出来るシーンは数多くありました。
最近流行りの面白い映画とは一線を画して、「変な映画だけど、家に帰ってからいろいろと思い出すことが多い」という、ギリアムの美意識が結実した傑作だと思います!是非劇場でご覧ください。
Monthly: 2015年6月
ゼロの未来
友人への誕生日プレゼント
最近、時代のせいなのか年齢のせいなのか分かりませんが、「雑貨熱」が冷めてしまった事に気がついています。学生の頃は雑貨を買うのが好きで、「コレが暮らしを変えてくれるんじゃなだろうか!」という気持ちが今よりも高かったと思います。今は、そういう意味ではiPhoneなどのデジタルツールやチェーンソーなどのリアル工具が生活を変えてくれていると思いますが・・・。しかし!友人にあげるプレゼントとなると、無責任な美意識が脳内で広がっていくんですね〜この「置き物」は彼の部屋にあった方がいい!、うん、絶対あった方がいいに決まってる〜と!そんな訳で選んだ、「金星人のメガネスタンド」「鳥の置き物」「ロケット型のボールペン」そして「万年筆型の筆入れ」(値札を外していませんでした)・・・なんです。写真は友人から「届いたよ」とメッセージに添付されていたものなのですが、こうやって客観視すると・・・・う〜ん、かなり迷惑なラインナップ!でしたね。ちなみにボールペンと筆入れは僕も持っていますけど・・・。先日天文館ベルグ広場で行われた「オヤジジャンク市」でゲットしたものがほとんど。
ウディ・アレンの広告を勝手にジャケットにしたCDもおまけで付けたのですが、こちらはジョン・ウイリアムズのベストを編集してあります。「ジョーズ」から「ジェダイの帰還」まで・・・テーマ曲やエンドタイトルは極力省いて、チェイスシーンなどを中心にした選曲になっています。自分も車の中で聴いていますが、空飛ぶ車に乗っているような気分になります。
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先日、このプレゼントを渡した友人と同じく、私も49歳になったんです。これまではアラフィフでしたが来年はフィフフィフ・・・還暦までの10年をどう生きるのか!という局面を迎えてしまいますね、がんばります。
どうやって自分の仕事を守るか
以前にもこのブログで書いたと思うのですが、請求書を発行する際、備考欄に「使用期間を1年間とさせていただきます。また、他媒体への展開は初回原稿料の30%をいただきます」と書き添えることにしています。使用範囲と期間をきちんと書く。一度もお会いしたことがない方ともやりとりをする仕事ですので、仕事を頂いてから納品するまでの間に、こちらから特に金銭的な問題について意見を述べる機会というのはあまりありません。イラストレーターの仕事を始めたばかりの人は、依頼主に遠慮して権利が主張出来ないケースも沢山あると思われます。しかしながら「仕事」としてイラストレーターをしている人にとっては、前述した二つの文章は、最低限自分達の仕事を守る上で必要だと思います。フリー素材や無料配信が氾濫していることで、一般的には僕が描くようなイラストはタダという認識が広まっているかも知れません。それは最終的に仕上がったコンテンツが何らかの仕組みで収益を上げているからであって、素材を作る人がタダ働きしている訳ではないんです。「趣味」でイラストや音楽をアップしている人も、その点を理解した上で活動して欲しいと思いますね。「どうやったら食べれるようになるんですか?」という質問を若い方から受けることもありますが、結局のところはここの覚悟だと思っています。
トヨタカローラ鹿児島
昔の車と昔の家族、今の車と今の家族を比較して、「トヨタカローラ鹿児島の歴史を振り返る」という意味のイラストです。
シオヤアブ〜虫自慢が多極分散型社会を作る
顔の中心部にかなりのボリュームで毛が生えています!何だか思いっきり悪者キャラですね〜〜・・・しかし良く考えて見ると、こうした自然の造形からヒントを得たアニメーションや実写の戦隊モノなどを見続けてきた影響で、悪く見えてしまうのかもしれません。この手のコワモテヒーローが何十年か君臨すれば、ものすごく良いキャラに見える可能性はありますね。
実際、このアブは家畜や人間の血を吸ったり、他の昆虫に奇襲をかけるらしいので、イメージ転換を図るのはかなり難しそうです・・・。
ジオパークの看板〜鹿児島県立博物館
桜島・錦江湾がジオパークに認定されてから、この9月で2年になろうとしています。何がどう変わったのか?ディズニーランドにあるようなアトラクションは出来ると思っている人もいるかも知れませんが・・・自然遺産を再検証したり有効活用するための取り組みですので、見た目は変わりませんね。地元の人に地域を新しい視点で見つめてもらうことや、観光客にとっても、これまでの観光ガイドとは違う意味を持ってくると思います。その役割を担った看板が、実はあちらこちらに立っているのですが、僕も今回初めて、自分のイラストが入った看板をマチナカで発見しました。
ロボダッチ
2007年にもこのブログ上で「ロボダッチ」の事を書いています。かなりマイナーな存在だったのに、自分にとってはドストライクな造形センスや世界観だったんです。昭和40年代の小学生にとっては、模型屋(+駄菓子屋)というのが「溜まり場」であり、最先端の情報収集が行える場所でした。様々なプラモデルが並ぶ中で異色を放っていたこの「ロボダッチ」。パッケージの中に入っているイラストにも引き込まれていたんですね。たまたま、検索したところ昨年、漫画が復刻されたことを知り早速入手〜。巻頭のカラーベージには当時のポスターなどが掲載されていて、「確かにこのイラストだった」と見覚えのあるものがたくさん・・・。
今回、作者小沢さとる氏のあとがき「40年前のあの日のキミたちへ」も、まさに自分に向けて書かれている内容でした、なんと新作に挑んでいるとの情報も。1975年の発売当時、7ヶ月で1000万個を超えるヒット商品だったことも、今頃になってわかった。そのうちの10個くらいは、僕が買ったものだったんですね。
50歳を目前にした最近になって、小学生の頃の情報が再びものすごい熱を帯びて浮上している。自分がそういうアンテナを張っているだけ?ではなさそうです。いろんな原因が考えられますが、僕くらいの大人が重要な役職について、少年の頃から温めていた企画を通せる立場になったことも理由のひとつだと思います。スターウォーズの新作公開も、そういう熱意が結びついた結果なんでしょう。「昔は良かった」と後ろ向きにならずに自分の新たな創作意欲の資料として、今回のような漫画を結びつけていられる間は、家族からも文句は出ない筈です。
亀パトロールでヤシの実ゲット
地域活動の一環で、1年に一度、吹上浜の小野浜近辺をパトロールすることが決まっています。昨年はタイミングが良く産卵後の亀に出会う事ができたのですが・・・今年は残念ながら1〜2日前に遺されたと思われる足跡を見つけただけで終わりました。激しい雨が続いたせいで、浜には竹や流木・ゴミが多数漂着していて、上陸するコンディションとは言いがたい状況、実際に産卵場所に選ぶ亀は少ないのでは?そんな中見つけた「ヤシの実」。リュックに入る大きさだったので、持ち帰った訳なんですが、台湾あたりから流れてきたのかなあ。これが発芽するかどうか・・・試しに庭に植えてみます!名曲「椰子の実」は最近まで、吹上町の時報で流れていました。自宅の敷地ではアボカドの種が、この15年ほどで6メートルを超える立派な木に成長していますし、どんぐりの実も、試しに植えてみたら(おそらく5年くらい)現在3メートルになっています。苗木とは違って、種から育てる・・・というのは特別な喜びがあるんです、眠っていたDNAを発動させたというロマンなのでしょう〜このヤシの実にも期待大です。
東芝研究開発センター(5/5)
未来の一般道路の様子。
東芝研究開発センター(4/5)
未来のリビングルームの様子。