7月8日に行われる「鹿児島県知事選」のポスターです。全国の全原発停止後、初の知事選となります。鹿児島から日本を変えていきたい!という気持ちが徐々に高まってきています。鹿児島県内にお住まいの方は勿論のこと、県外の方々の関心も不可欠です。是非、このポスター(オフィシャルではなく、僕が趣味で描いたものです)を広めてください。高解像度版がコチラからダウンロード出来ます。
https://t.co/eTguLn0C
Monthly: 2012年5月
7.8 kagoshima
真似出来ないこと
久しぶりに与次郎ケ浜にある、とあるラーメンやさんでラーメンを食べていたら、偶然、とあるグラフィックデザイナーに遭遇した。ちょっと前に、イラストを描いて渡してあったので「あれ、どうなった?」と訪ねたところ「コンペに落ちた」との答え。コンペを通過し、仕事を獲得したのは、ダークホース的に出て来たプロダクションで、通過したのは「安かったから」という理由だとか。最近、良くある話だ。内部事情は解らないが、勿論、落ちたアイデアの中にも取り入れたい要素はあるだろう。そういう部分を加味して、通過したチームに新たなリクエストを伝えて最終作業が進んでいくのだと思う。そういう意味で自分の作業は無駄になっていない筈、と自分に言い聞かせる。
僕は、こういうプレゼン落ちと呼ばれる状況にこれまで数えきれない程立ち会ってきたけれども、理想を言えば、全ての仕事はコンペであってはならない、と思う。何故なら、コンペにすれば「その中から選ばなくてはいけない」から。最悪のものばかり集まっている場合もあり得る。そして、最初のビジョンが曖昧なために、選択する責任を持てないまま最終決定まで行ってしまうケースも多いと思う。良い仕事のほとんどは、目標が明確だから、その時点でプレイヤーが決まる・・・指名したり、されたりという関係から生まれる場合が多いのではないか。出来上がったものが、他者が真似出来ないほど素晴らしければ、その関係性が続いても誰も文句は言えまい。もし・・・それを癒着と呼ばれるのが怖い、というだけでコンペが成り立っているのであれば、こんなに不幸な事はない。
今回は残念な結果だったけれども「真似出来ない何か」を作れる様に頑張っていくしかありません。
同情を誘う人気者
信号待ちの時に偶然車から見えた風景。
「ムコハラさんってどんな人なの?」
金環日食の日(5/21)。鹿児島中央駅近辺に用事があって、電車を使って出かけたんですが、これまでで最も激しい降灰に見舞われており・・・行きも帰りも「視界が悪く信号機が見えない」という理由(だっと思う)で、何度か停止していました。降灰による運転見合わせは、鹿児島に移住して来て初めてだったのではないでしょうか。これも日食と関係しているのかな。
そんな中、写真の場所で「ムコハラさんってどんな人なの?」という短編映画?の撮影がありました。動画ではもっと白く写っていますが、決して演出ではなく、本当に降灰がヒドかったんです。
クロマダラタマムシ
自然の中で何かを発見したときが、結局のところ一番面白い。今日(5/28)は、庭でクロマダラタマムシを見つけました!写真では解りづらいのですが、かなりキラキラしているのでタマムシの仲間だな〜と思って捕獲。
電子図書館
九州の某学校のイラスト。電子図書館のイメージ。残念ながらボツになってしまいました。
住みたい家
専門学校の授業で毎年恒例「住みたい家」という課題を出した。家を通して、若者の趣味や夢、動向などを探る事が出来る。突飛なアイデアの中から、大きな流れを整理してみると、まずは、モバイル系の家が今年は目立った。家自体が自由に動ける設定になっている。足が生えていたり、魚のカタチだったり。家というよりは、キャンピングカーの様な乗り物だ。もしかすると、先日の震災の影響があるのではないかと思った。地に足をつける生活では、全てを失うリスクがあるという現れ。そして2つ目。ちょっと前には「最近の若者は洋服を買わずに家具を買う」と言われていた若者だが・・・家具に対するコダワリもなくなっている様だった。イームズやスタルクの事などは、おそらく知らないだろう。その代わりにニトリなどで手に入る様な、手軽な家具を描いている・・・。もはや、モノに対する憧れはないのかも知れないな。
来週の課題は「鹿児島県知事選のポスター」だ。こちらも、選挙に対してどのような角度から切り込んでくるのか楽しみ。実は僕も趣味で描いている。学生に負けない様なアイデアを出さなくては・・・!
直っていました。
以前、このブログでお伝えした「公共交通機関を使って職場まで行く」。時刻表がはがれているという事態を嘆いていたのですが、今週、いつもの様にバスに乗る時に、新しく時刻表が貼られていました〜!(先週は気がつかなかったから、ここ1週間の作業ですね)ひとまず、良かったです。あとは、このバスを利用する人が増えることを期待するのみです。現状だとJR伊集院駅経由で鹿児島中央駅に行くのは15時27分が最終ですから。
鹿児島交通株式会社 加世田営業所の方、有り難うございました。
ホタルの季節とキタナイ話
オーテマハウス(自宅)から徒歩3分。蛍が飛び交う場所があります。きちんと撮影出来ていないのでアレなんですが、30-40匹は乱舞していますよ。今が見頃。
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話は変わって・・・
以前、このブログで紹介した「ソマモンド」の打ち合わせが先ほど終わりました。最終段階。吹上に昔から伝わる民話を取り上げているのですが、今回は、その中からボツになったお話を紹介します。ちょっとキタナイお話ですが、面白いので。
吹上の民話 増田逸彦:文 (昭和57年刊行)より
「うんことおなら」
うんことおならは、大の仲良しで、腹の中では、近くに住んでいるという。
うんこは、外に出たくなると、「オレは外に出たいが、犬に食われるのがこわい。お前、犬がいないか、ちょっと見て来てくれ。」と、おならに頼むのだそうだ。
頼まれたおならは、ブーッと音をたてて尻から出て行き、犬がいるか、いないかを調べ、鼻から、また、お腹へもどる。時には、音をさせないで、スーッと出て行ったり、まちがえて、他人の鼻に入ったりすることがあり、
「くさい。誰か、おならを出したね?」「お前だろう?」「あんたでしょう?」などと、親子で、あるいは友達同志で、鼻をつまみながら、口争いになったりする。くの字に曲げたマッチ棒をくるくるまわしながら、「ヘーナゴ、ヘーナゴ、誰がへをひったか、ひったなら、ひった方に、け向け」と、占いをする連中もいる。
まあ、そんなごたごたはあっても、無事、お腹にもどったおならは、外の様子をうんこに知らせる。
だから、おならが出ても、トイレに行きたくないのは、どこかに犬がいる時であって、トイレに行きたくなるのは、犬がいない時だという。
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石垣・before_after
お向かいさんの石垣が取り壊され、新しいブロック塀になった。歴史のある石垣で、山から沸き出す水もあるために、カニが沢山住み着いていた。自宅周辺の観光名所として、友人が遊びに来る度、この石垣へと案内していた。カニは、大変珍しい生き物だから、都会から来た人の殆どは驚きの表情を見せて、30分以上も観察したり、写真を撮ったり、木の枝で穴をつついたりして遊ぶ事が出来る。田舎で生まれ育った人には、残念ながらこの感覚はない。
お向かいのおじさんは、もう80歳を越えており「人生最後の仕事として石垣をブロック塀に変えたい」という希望がかなり前からあった。話を聞くたびに「この石垣のままがいいですよ」と答えていたのだが、やはり防災面などを考えると石垣は危ないのだそうだ。そして、写真の様に、奇麗なブロック塀へと景色は変わった。工事をしているおじさんに「危ないよ!」と怒られながらも、子供と数匹のカニを救出して、自宅の石垣の穴へと逃がしてやった。ただ、まだ冬眠中なので動きは鈍く、きちんと生き延びられたのかどうかはわからない。
こうして、田舎の風景も徐々に変わって行く。ブロック塀にしたのは正解だったかも知れない。僕が今、後悔しているのは、石垣にもいろんなデザインがあるだろうから、80歳を越えたおじさんに「こんなのもありますよ」とアドバイスしてあげれば良かった、という点だ。近所の甑島では、ヤマシタケンタさんが取り組んでいる玉石垣の再生プロジェクトがあり、この石垣群のおかげで、街は素晴らしい景観になっている。吹上では玉石は採れないけど、何か他の答えがあった筈なのである・・・。