「自由に生きる」事が多くの人間にとっての目標だと思っていたんですが、最近、そうでもないのかなというムード。若い人の就きたい人気の仕事は「公務員」か「大手企業の正社員」だそうである。就職は氷河期だと言われているけど、中小企業からの誘いはカウントされていないとか。「クジラの尻尾になるのなら、サンマの頭になれ」という言葉もあったが。不景気だからやはり安定志向になってしまうのだろう。父の世代は、集団就職して日本の近代化を加速させた。僕の世代はバブル期で就職には困らなかった(僕は敢えてしなかったけれども)。今から思うと、この時既に日本は飽和・・・良く言えば成熟していた。ここから先の社会は、就職があまり意味を持たない社会になるのではないかと考えている。若い人には、企業が社員を欲しがらない事や、公務員の数が削減される事を「当然の流れ」として受け止めて欲しい。どうすればいいのか?と言えば、答えは無数にある。個人として、(僕の様な)既存の自営業者を超えたアイデアで社会を渡り歩いて欲しい。TPPの問題などが解りやすく浮き彫りにしていますが、既存のシステムに頼っている人は右往左往し、裸一貫で様々なパイプを持っていれば何とか生き延びられる時代なんだと思います。
Monthly: 2011年1月
自由について・・・
tara amusement park
鹿児島県歴史資料センター「黎明館」にて、タラデザイン専門学校の卒業制作展・学年修了展「TARA AMUSEMENT PARK」が行われています。私・マティックが普段、イラストの授業を受け持っている学校です。途中経過は以前にも書きましたが、果たしてどんな仕上がりになったのかと・・・昨日、出かけてきました。やはり、パネルに収まっている課題というのは寂しい。しかし、何人かの学生からはやる気を感じました。写真のキャラクターなどはかなり大きく、それだけで価値のある作品だと思います。一枚の絵のクオリティについて語るよりも、作品の大きさ、数や見せ方、本人の運動量を問題にした方が解りやすい。今はパソコンでそこそこの状態のモノは作れる訳ですから、活動力自体がコンセプトになりうる。大人になってからもそうですけど、動いた者には何かしらの連鎖反応や化学反応があります!卒業後、デザイナーになる学生には、素直に「仕事をください(ペコリ)」と営業に行こうかな、とか、イラストレーターを目指す学生には「鹿児島のシーンを変えよう」と声をかけようと思いました。会期は明後日まで、本日(29日)は9:00~17:00、明日(30日)は9:00~16:00。未来の鹿児島を担う学生の感性を確かめてください。よろしくお願いいたします。
「鶴丸」ロゴ復活など
JALが昔の「鶴丸」ロゴマークを復活させるというニュースを聞いて素直に喜んだ。あのマークは本当にいい。80年代後半、美大生活も終わりに近づいていた頃だったと思う、特に大手企業の間でコーポレート・アイデンティティ(CI)ブームがあって、これまで慣れ親しんできたマークを次々に刷新していく事態が発生していた。僕は仲間とともに、あれは良くない、これも良くない、何で変えちゃうの?と、そういう状況を冷ややかに見つめていた記憶がある。日本国有鉄道のJNRのロゴは素晴らしかったが、これは民営化されてしまったので仕方がないとも言えるけど、JRになった時に、ああ、このロゴかと、がっかりした。JNR系のデザインだと、例えばTBSのロゴも昔の方が素晴らしかった(これは、一部で復活しつつある様ですね)。電電公社のロゴも最高だったな〜。CIブームの下では、例えば専売公社がJTになったり、農協がJAになったりと(記憶違いだったらすみません)、何でもかんでも「J」が目立つ様になっていった。J-WAVEは言うまでもなく。Jリーグが出来た時も「またJだよ。」と舌打ちしたんじゃないかな。そもそも、JAPANなんだから、全部「J」なんですよ・・・。ジェイ・オーテマティックにしなくて良かった(意外とかっこいいか?)。バブル崩壊からこれまで、失われた20年と言われていますが、まだ日本人が謙虚で、なおかつ冒険心があった時代(今は誰もが臆病になり、各種コンサルを通さないと動かない)を思い起こさせる意味でも昔の知恵と向き合う姿勢はとてもいいですね。いろいろと変わってしまった鹿児島でも、昔のモノを引っ張りだしてきて復活させて欲しい、新しいモノに置き換えることがデザインじゃないんですから。こんな事を言っていると自分の首を絞める事にもなりそうですが、レトロ趣味という訳ではなく「作られた時点で古典となりうる様なモノ」を描きたいんです。
動物園にて
久しぶりに平川動物公園へ。大人200円・・・これで一日中遊べる。安いと思っていたら4月1日から500円だって〜。専門学校のイラストの授業で、年度末最後の課題を「動物園」にしたんです。そんな訳で、自分でもいろいろと記録しておこうと思って出かけました。若い学生たちは、一日中かかって動物園を周り、スケッチブックを真っ黒にしてからイラスト化するんだろうな〜と、淡い期待を抱いていますが、おそらく、イメージ検索で済ませるんだろう。ご覧の様に「マントヒヒとヤギは仲良し」という事や「マントヒヒ橋」が出来た事も今回初めて知ったし、行動して得た情報を絵に盛り込まないとね。
旭山動物園に触発されてか、新幹線全線開業の影響なのか、動物園のあちこちで工事が行われていました。「ふさふさの毛が生えたカワイイ連中」は放っておいても可愛がられるので、個人的には・・・狭い水槽に閉じ込められたワニガメくんなどが暮らす、爬虫類館をもっと立派なものにしてほしいです。
第9地区など
ようやく観ました「第9地区」。ずっとAmazonの「欲しいものリスト」に入っていながら、ポチッとするタイミングがなく随分と長い時間がたってしまったんです。ブルーレイとDVDのセット、希望小売価格が3980円となっているんですが、半年ほど待っていたら1444円になっていた!最近良くある傾向なんですが、不景気の影響なのか何なのか、安過ぎます。まだDVDがなかった頃、その手のSF映画好きの人たちの間では、自宅ではビデオではなく「絵の出るレコード」と呼ばれたレーザーディスクで鑑賞するのが一般的で・・・一枚4700円とか、そういう値段でした。たかだか10年ちょっと前の事ですが、高いと思われるかもしれません。でも、例えば女の子と映画館に行って食事をするよりも安いよな〜という考えもあり、そして独身貴族だった事もあり、手軽ではないけど、制作者に対するリスペクトも込めて普通に買っていた。そういえば、昔から好きな映画は劇場で何回も観たり、パソコンのソフトだって、コピーではなくきちんと買う事を心がけていた(駆け出しの頃は友人のを借りたこともあったけれども!)。それは、モノを作る自分に跳ね返ってくる問題だと考えていたから。ブルーレイが1500円で買えてしまって、制作者はきちんと生活出来ているのか不安なんですが、多分、末端で働く人たちは生活出来ていないと思う。ジブリの作品が安くならないのは、会社を維持していくため、作品のクオリティを保つためでもあると思うけれども、Podcastの「ジブリ汗まみれ」では鈴木敏夫さんから「安くで手に入れたものは愛着が湧かずにすぐに手放す」という話も聞こえてきた。結局のところ僕の仕事も、一般の方が愛着を持って接してくれるかどうかにかかっている。自分にとっての希望小売価格〜原稿料を維持していくためにも、きちんとモノを買う人が増える事に期待するしかないのです。こちらは、勿論手を抜かずに与えられた仕事を地道にこなしていきます。
ところでこの「第9地区」まだ観てないかたは、是非・・・!という傑作でした。今更ですがオススメです。
かごしまITフェスタ
昨日から鹿児島アリーナで行われている「かごしまITフェスタ」。以前にもお伝えしましたが、今日はそのイベントに組み込まれるカタチで、Apple User Meeting in Kagoshima Jan 2011も行われます。こちらは既に参加者を締め切っていますが、ITフェスタのメイン会場に関連ブースがあり、このブースで14時から、私・マティックがAdobe Illustratorのデモを行います。こちらはITフェスタに来られた方、誰でも見ることが出来ます。そんなに広いブースでもないですし(まだ見ていませんが)、アットホームな?雰囲気で質問にも答えられると思います。是非、お越し下さい!
Griffin Technology PowerMate
数年前に購入したGriffin Technology社のコントローラ、PowerMateを久しぶりに使っています。現在でも入手出来る様です。僕が持っているモデルは初代のものなので、現行モデルは性能が良くなっているかも知れませんね。僕は、キーボードとペンダブレットで作業の99%をこなしていますので、マウスなどの他デバイスを使うのは1%。そんな中で、このPowerMateがどんな立場なのか?と言うと・・・、くるくるとつまみを回す感覚がものすごくいいんです。削りだしの金属って、独特の佇まいですから。iPhotoでは写真が切り替わったり、iTunesではヴォリュームを上げ下げ出来て、高級なオーディオ機器を操作している気分に。Amazonでのレビューを読むと、Photoshopのブラシサイズなどに割り当てている方もいますね。デフォルトの設定でもかなり重宝していますが、これからアプリを割り当ててカスタマイズしようと思っています。僕は勝手に「パワーマテ」と発音しています、皆さんも是非どうぞ。
新幹線関連の仕事
何やら忙しい年始です。不景気と言われている中で仕事があるのは本当に有り難いことです。今年は特に九州新幹線の全線開通に伴う仕事が多いですね。ここのところ、打ち合わせ続き。あと二ヶ月を切っているのに、間に合うのか?というプロジェクトばかり。「ギリギリになるまでやらない」というのは僕個人の問題でもあるので理解出来ます。今回の開業、全国的にはどれだけのインパクトがあるのか客観視出来ませんが、多分、東京では誰も知らないんじゃないかな(スカイツリーのニュースはイヤというほど届いていますけれども)。大阪ではチラホラ、といった程度かも知れませんね。いずれにしても、鹿児島はまだまだ隙間だらけ。デザインやイラストで関与出来るであろう仕事は、作ろうと思えば作れそうな状況です。
阿久根問題
夜は21時に就寝、2時から4時までの間に起床という生活が続いています。ブログでこんな生活スタイルを何度か書いたからなのか、夜のお誘い(というと語弊がありますね)はめっきり減りました。電話も殆どしないし、テレビも殆ど見なくなったので、早朝、Podcastで聴く幾つかの情報やネット上のニュースを頼りに、世界が自分の中で構築されつつあります。かなり孤独な、危険な状態なのかも知れませんが、昔の田舎とは違います。週に1〜2度はリアル鹿児島市内で用事がありますし。(おそらく)40代以下の人であれば、それぞれが独自の情報入手経路を持っていて、見ている世界が違う筈。そういう意味ではどこに住んでいても同じだと思うんですが、世代間の差は確実にありますね。阿久根市長選で竹原氏が落選したのは、ネット環境や勢力が弱い地域だったために、世界を共有する層がひとかたまりになったためではないかと勝手に思っています。もう一人、誰か立候補していればなあ。政治を勉強している若い人たち、何でこんな状況に出馬しないんでしょうか。日置市議会選も、いつも定数しか立候補しないんですよね。結果うんぬんよりも、あれだけ真剣に自分の住む町について考えられた事実が羨ましいんです。
クラウドコンピューティングの闇
年末に満を持してMacProを導入したのですが、初期不良と思われる箇所があり交換してもらうことに。交換してもらう手順・・・これは初めての経験だったのですが、宅配業者が持ってきた新品といわば物々交換をする。つまり、マシンを使えないという時間を最小限にするための配慮で、これは大変有り難かった。で、問題はここからなのですが、既にメールのデータは移行作業を終えていたため、交換する直前に、アカウントを削除した。ところが!である。ほとんど同時に、サブで使用しているMacBookProのメールデータとiPhone上の同データも、(クラウド経由で)スーッと消えてしまった!まさにスーッと、という表現が相応しい。サブにはローカルに保存されていると思い安心しきっていたのですが、どうやら、どこかで?そのような設定になっていたらしい。詳しい事は解りません。「さらば宇宙戦艦ヤマト」や「スター・ウォーズエピソード1」などで繰り返し描かれてきた様に、コントロールセンターを破壊されると、それまで活躍していたロボットが全て壊れる。ああ、うちもそうなんだと、そんなシーンを思い出した。今回救われたのはバックアップをTimeCupsule +TimeMachineに頼っていたこと。こちらに数時間前の状態が残っていたため、事なきを得た。今回の教訓は、クラウドに頼るなということです。皆さんも気をつけてくださいね。