2012年は、自分でも驚くほど、政治に絡む事の多い一年だった。まず年明けに、311かごしまパレードのポスターに使用されるイラストを描いた。この画像は驚くほどの速さで被災地からのシェアもあった・・・。次は鹿児島県知事選だ。こちらも反原発を掲げて立候補した向原よしたかさん関連で、いろんな動きがあった。同じ流れで山口県の知事選も、少しだけお手伝い。これまでは、デザインに関わる者はニュートラルな立場で、黙っているのが役得・・・という様な雰囲気があったが、何か、もう生理的に見て見ぬフリは出来なくなってしまった。そういう時代に突入したと、震災以降は誰もが思っている筈。ところが、先日の衆院選の結果を見ても解る通り、民意は原発推進という選択・・・。経済成長に頼らないでいかに生きていくか「充足経済」「成熟経済」という未来への展望は、浸透していくまでにまだまだ時間がかかるようだ。
Monthly: 2012年12月
政治・・・
2012年・・・
46歳にもなると一年があっという間に過ぎてしまいます・・・。ところが、写真管理をしているiPhotoをスクロールしながらササッと眺めてみると、やはり・・・それなりにいろんな動きをした事が解ります。父親になってからは・・・息子の人生が、自分の父親としての年齢でもあるので、ある意味人生のセカンドステージが始まった様なところがあります。まだまだ若い!と、どこかで張り切っていても、子供の大きさを見て・・・その分自分も大きく・・・というよりは年齢を重ねているんだと、そういうスケールで人生を眺める様になりました。
ブログが更新されないワケ
ここのところ、仕事がオーバーフロー気味で、結果としていろんな方に迷惑をかけることになってしまいました。反省・・・。言い訳無用です。そんなワケでブログの更新も、なかなか思うように出来ないのが現状です。Facebook上では気になる記事をシェアしたり、気軽なネタをアップしていますが、やはり純度の高い情報はコチラ、ohtematic.comで取り上げて行きたいと思っています。宜しくお願い致します。
個展「オーテマティック・エス・エフ」残り二日となりました。
蒲生茶廊「zenzai」にて開かれている個展「オーテマティック・エス・エフ」はいよいよ明日まで。
よろしくお願い致します。
選挙で原発を止める
雑誌「SIGHT」53号。「選挙で原発を止める」というのがテーマになっています。今回の選挙、いろんな政党が出て来て、様々な政策の違いがあり、どこに入れていいのか解らない状態になっています。ただ、僕の中での関心事は、やはり原発問題。311から1年9ヶ月が経過して、国民の7%しか原発には関心がなくなっていると、先日「田原総一郎のタブーに挑戦」で聞きました。本当に日本人は忘れっぽい。原発よりもっと大切な問題があるというけれど、あるのかな?
SUGOCAスタート!
最寄りの駅「伊集院」での光景(自宅オーテマハウスから車で20分!)。JR九州(長崎・熊本・大分・鹿児島)でも、先日からようやくSUGOCAと呼ばれるICカードが使える様になった。首都圏でSUICAが登場したのは2001年だから、ようやく・・・という感じ。
このキャラクターはロドニー・グリーンブラット氏によるものですね。同業者としては、実に羨ましい仕事!
お子様ランチ
叔父の三回忌。大人は豪華なお弁当だったが、子供はポップなカニさんのランチ。ウインナーがタコちゃんになっていたり、ナメ〜リカの国旗まで。法要のイメージがないところがイイですね。結婚式なども含めて、小さい子供を連れていると助けられる事が沢山あります。スムースな大人の会話が出来ない時に、子供をネタにしたりして・・・。
今抱えている仕事・・・
とにかく「水平」にこだわるデザイナーさんからの仕事だ。建築図面における立面図というのは、あくまでも図であって、実際にその角度から建物を眺める事は不可能だ。超望遠レンズを使って、遠くから撮影すれば可能に思えるが・・・それでも「可能に近い」というだけだ。イラストではそれが表現出来る。その方の作品で印象深いのは、(もう15年ほど前の話ですが)洋書を15冊〜20冊ほど、平積みにした写真だった(背表紙だけが真横からきちんと映っている)。僕が「おかしいですよね、これ?普通だったら本の上の面が写りますよね?」と咄嗟に質問を投げかけたところ「大寺・・・良く解ったな・・・これはパースがかからない様に、本の奥にスペーサーをかましているんだよ、ハッハッハ」と笑って答えてくれた。つまり、レンズで歪む分を逆算して対象物に逆パースをかけていると・・・。広告の世界では、こうした人に見えない苦労が沢山存在する。この方の期待に答えるべく、今回も水平世界を表現するべくガチ勝負という感じで描いています。一方、年下のデザイナーさんからは「大寺さんにおまかせします」という・・・遠慮なのか何なのか、そういう依頼を受ける事もある。だけど、基本的には「誰かが見たいと思う風景を描く」というのが仕事、勿論そこには自然と僕の個性も加わるわけだけれど・・・。遠慮しないで何でもお申し付けくださいね。
塗り。
個展「オーテマティック・エス・エフ」引き続き開催中です。搬入作業の際、オーナーの浜地さんから「厚塗りですね」と感想を頂きました。浜地さんは水彩のタッチを活かしたスケッチ画を中心に創作活動されているので、確かに、厚塗りだなあと・・・!厚塗りの歴史は、高校2年くらいまで遡ります。デザイン系の学校を受験する場合は、必ず「平面構成」という試験があるのですが、基本的に「にじみ・ぼかし・かすれ」は表現方法として不可なんです。こんな課題もありました「毛筆で描いた様なカタチを、にじみ・ぼかし・かすれを使わずに表現(構成)しなさい」とか。デザインという仕事は、曖昧な物事をくっきり、はっきりと計画的に浮かび上がらせるということなんだと思います。だから、見た目にもぼんやりとした部分が少ない表現の方が自分には合っています。速乾性と言われるアクリルで描いていても、せっかちだからドライヤーでバンバン乾かしながら、二度塗り三度塗り・・・です。イメージが先行しているので塗り始めたら、後は作業という感じで・・・勿論、多少の偶然性で面白くなる場合もありますが、これはイレギュラーな現象として捉えたいんです。
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画像は1979年の映画「ブラックホール」の人気キャラ「ヴィンセントくん」(映画自体が残念な出来なので人気があると言ってもたかが知れている訳なんですが。今、トロン・レガシーのチームがリメイクしているらしいですね!)です。偉そうな事を言った割に、かなり塗りムラがあってお恥ずかしい限りです。
ノマドな友人が海外へ
2003年・・・地元のギャラリー「野月舎」で個展をした際に、いきなりアポなしで関東から若者がやってきた。宿泊先も決まっていないというから驚いたのだが、そのまま一緒に温泉に浸かってイラストレーションの話をしたり、趣味が似ている音楽の話をしたり・・・ついでに、宿を手配した事を覚えている。その彼が、つい先ほど海外へと旅立って行った。この10年で、彼は、どこででも仕事が出来るというスタイルを身につけた。(そういえば、僕も10年ほどかかった。)「田舎には仕事がない」というのは過去の話で、別に、どこでも仕事をしようと思えば出来る・・・。何度も何度も、いろんな人に話をするれけども、実際には田舎に住む人はかなりの変わり者であり、少数派。僕はたまたま、先祖から受け継ぐ土地があったので定住しているが、彼はもっと自由だ。都会でも田舎でも、どこででも行きて行けると思う。家族を持ったりすると移動しづらくなるのは事実だけど、本当は、移動しながらでも同じ教育が受けられたり、働く事が出来たり・・・という世界の方が素敵なんじゃないか。地元に対する愛情というのも、その方が深まると思う。彼は、何かを成し遂げると思います、鹿児島から応援しています。