寝室に面した中庭でガチャガチャとクツワムシが鳴いていた。至近距離で鳴かれると本当にうるさく、寝付けないほどの騒音だ。飛び去ることを期待して手をパンパンと叩いてみるが、二週間以上も(夜になると)鳴いていた。鳴き声というのは・・・仲間に自分の居場所を伝えているんだったっけ?そもそも何で鳴いているのか良く解らない。そうだとしたら同時に、敵に対しても自分の存在を伝えることになってしまう。鳴き声と関連があるのか解らないが、大きなアシダカグモが中庭の壁でじっとしているのは、随分前から子供たちが気づいていた(クモに聴覚があるのかどうかも知らないが)。クツワムシ、今日は静かだなあ・・と、鳴き声が止んだ夜があった。・・・案の定、夜が明けると、アシダカグモがクツワムシを抱え込んで、ムシャムシャと食べていた!子供たちが見つけて、大騒ぎしていた。起こるべくして起こった捕食のストーリー。クツワムシは、確かにうるさかったが二週間以上も鳴き続けてくれて、それなりに思い入れのあるキャラとして認識された時期だっただけに・・・合掌。
Monthly: 2014年10月
どうぶつ達の死(後)
どうぶつ達の死(前)
ドン!という音がした。シロハラの幼鳥がアトリエの窓ガラスにぶつかって気絶していた。何度か見た光景で、親鳥であれば、しばらくすると不思議そうな表情をしながら立ち直って飛んでいくのだが、今回は様子が違う。気を取り戻した後も、身体が思う様に動かない。キーキーキーと叫び声を上げて何やら苦しそうだ。羽が、デッキのスリットにすぐ挟まってしまう。動きやすい場所まで運んでやれば何とかなるのでは?と思い手のひらに乗せて地面まで運んだ。しかし、しばらくすると、死んでしまった。鳥が死ぬ瞬間を見たのは二度目だ。すーっ、と瞼を閉じるから素人目でも死んだことが解る。自分が暮らしていなければ、ガラスに体当たりすることもなかったろうに・・・と思う。幼鳥だから初フライトだったかも知れない。申し訳ない。しかし僕の気持ちとはまったく別の次元で、鳥は役に立つ事になる。死骸にはすぐに蟻が集まってきた。(自然のオキテとは言え、やはりこれはこれで見ていられない。)せめてもの償いだが、スコップで穴を掘って小さな山桜の木の根元に埋め、手を合わせた。
日置市イメージキャラクター
日置市がイメージキャラクターを選定することになり、選考委員なる仕事が舞い込んで来ました。「財務省が行っている予算執行調査で、独立行政法人が作製したマスコットキャラクターの大半が、目的があいまいで成果を上げていないことが明らかに・・・」という「税金の無駄使い」のニュースが流れて来たのが今年の7月。確かに、ゆるキャラブームが(おそらく10年以上)続いていて、希少な成功例を除いては、もうどうしようもない状態で乱立しています。このタイミングでキャラクターを選定するというのは、至難の業と言っていいのではないでしょうか。キャラクターを考えるプロの存在もいて、様々な団体が同じ作者のキャラクターを知らずに採用し、結果として地域特性を失うことになっている例も見かけます。市民から集まったキャラクターの数は実に247点。9/30に行われた委員会では、予め選んだ58点を更に10点に絞り込む作業でした。島津のマーク(マルに十文字)をあしらったキャラが多く寄せられていたのですが「この既存のマークに、これから先日置市は気持ちを乗せていっていいのでしょうか?」という話をさせて頂きました。あとは、とある動物のキャラについて、日置市とは全く関係ないので「採用された場合、市民に説明のしようがない」という意見も出しました。それから、明らかにパクリのものも、排除しました。独創性と大衆性を軸に、スケッチ自体の完成度よりも「意味」として選びたい、これが一番です。ブランド戦略もない中でのキャラ選出ですから、更に難しい。それから、「この期に及んで結局、コレかよ!」と思われる様なキャラは、やはり僕としては避けたい。選定委員は僕の他に10名いましたが、いろいろと意見を出し合って、ようやく10案に絞られました。ここから先は、市民アンケートがあったり・・・もう少し時間をかけて丁寧に選ぶ作業が続いていきます・・・。楽しみ半分、不安半分、ですね。