メインスタジアムやエンブレムのアイデアが取り下げになった理由、擁護も攻撃もするつもりはないけれど、基本的には「東京オリンピックが本当に必要なのか?」という民意が様々な方向から噴出し、建築家やデザイナーを矢面に立たせてしまうことに繋がったのだと思います。安保法案や原発再稼働など、民意を無視した政界の動きに苛立っていることとリンクしているのではないでしょうか。世の中を卑屈な視線で語ることは避けようと、毎回自分に言い聞かせていますが、これらの問題はどうしてもひとつに繋がってしまう。デザインの訴訟問題は、氷山の一角でしかない。五輪招致が決まった日(2013年8月12〜13日)、僕は桜島のユースホステルで合宿していました。311以降の日本をどうすればよいか?という話し合いを深夜まで若者たちと重ねていたんです。朝起きると、東京に決まったというニュースがテレビから流れてきて、愕然としたことを昨日のことのように思い出します。今、自分たちが話し合っていることとは真逆の、震災の記憶を消す動きだと感じたし、過去の経済成長のイメージに囚われているとも感じたんです。こうした違和感は当分の間続くでしょう。きな臭いムード、閉塞感を打ち破る何か・・・自分の中ではイメージ出来ているので、淡々と自分の暮らしや、住んでいる地域の中で地道に進めていくしかないと感じているところです。
Monthly: 2015年9月
オリンピック問題
タマムシ〜虫自慢が多極分散型社会を作る
タマムシについては本ブログで何回か取り上げていますが、今回の写真は台風が過ぎ去った次の日、庭で捕まえたもの。もしかすると想定外の風雨にさらされて、行き場を失ってしまったのかも知れません。毎年、夏後半になると飛んでいるのを良く見かけます。カブトムシとは違う軸で「昆虫の王様」という風格や気品があります。