遊び
気持ちいい5月の日曜日。鹿児島市内から友人家族が遊びに来たので、徒歩3分の田んぼに出かけた。田んぼ、と一口に言ってもあぜ道、用水路、川・・・と有機的に繫がっているから、公園の様に閉鎖された場所ではない。川から田んぼに水を引くには、幾つかの水門があって、そこを開け閉めしながら水の量を調節している。まず・・・子供たちは、水量の少なくなった田んぼで苦しんでいるオタマジャクシを救出する遊びを始めた。農家の方の足跡の部分だけが水たまりになっており、オタマジャクシが寄り添って泳いでいる。足跡の浅いところに集まってしまったオタマジャクシは運悪く、干上がって死んでしまっている。かろうじて生きているオタマジャクシを手ですくいあげて、用水路に放す。これは、子供たちにとっては遊びであり、救出劇であり、田んぼの仕組みを知る社会見学である・・・。次に、用水路から川へ通じる水門のところに、沢山のカニがいることを発見。まだ季節ではないが、この場所でのみ条件がいいのか、かなり大きなボスキャラ風のカニ(何年も生きている事が一目で解る風格がある)が数匹いた。当然、子供たちはカニを捕獲する作戦に出た。葉っぱをちぎって、カニのはさみの近くへ持って行く。ここでは大人の出番もあったが、長い茎を掴ませて何とかつり上げる事に成功。その他、バッタやコオロギ、カエルを捕まえたり、笹舟を作ったり。別に、親が教えた訳ではなく、計5人の子供は勝手に遊んでいる・・・。テレビゲームやスポーツは、所詮、大人の考えだしたものだ。自然を相手に遊ぶと、子供たちの感覚は大人の世界から開放される。無限のドラマと対峙することでもある。