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date 2014.11.25
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「天才バカボン」12巻が素晴らしい

「天才バカボン」12巻が素晴らしい

僕はほとんど漫画を読まない。マンガ脳になっていないのか、全く、読み進めることが出来ないのである。画面の構造自体に気を取られてしまうことが大きな理由だ。絵は、もちろん自分にとって良いものでないといけない。だから、面白いとかつまらないという以前に、パッと見た時の質感(のようなもの)が非常に大切になってくる。
この「天才バカボン」は、そんな脳になってしまう小学生の低学年の頃に出会って、今でも本棚に数冊、奇跡的に残っているマンガだ。12巻には、当時、特に衝撃を受けて何度も読み返した。この8ページを見えてもらえば解るように、グラフィックデザインを初めて意識したのは、赤塚不二夫のセンスだったのではないか。基本、ギャグマンガではあるんだけれども、終始貫かれているテーマは「人はどうして自由になれないのか」という哲学である。主人公「バカボンのパパ」は人間社会の規範や同調圧力のようなものに対して、カウンター攻撃を仕掛ける。その結果、友人が自殺してしまうような話もあるが、ギャグに帰結してしまうからすごい。
この誌面を見るたびに、何かを突きつけられている気持ちになる。

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