ohtematic.com

news

date 2006.8.9
category living
tags
comments closed
RSS RSS 2.0

けだるい午後にこの一枚


ジャズ・ギタリスト、ビル・フリゼールの2003年の作品。乾いた土と、流れが遅く、濁った川がイメージされるような一枚。夏のけだるさを加速させる効果アリ。のんびりとボートの上で寝ころび、目的もなくひたすら漂うのみ、そんな雰囲気の曲が多い。僕にとっての現代ジャズ・ギタリストのヒーローは3人。その1人ビル・フリゼールは捉え所のないアルバムを次々に発表していて、何枚か「ハズレ」も手にした。(今聴くとハズレではないのかも知れないが・・・。)聴き手の心理状態によってその評価ははっきり分かれるタイプだ。そんな中でも、この「インターコンチネンタルズ」と、2004年の「アンスピーカブル」は僕にとって外せない作品となった。弦楽器やターンテーブル・・変わった楽器をなども織り交ぜて、実に不思議なサウンドイメージを紡ぎ出す事に成功している。ちょっと古いが、映画「ダウン・バイ・ロー」の様な世界観、或いはライ・クーダーとマニュエル・ガルバンの「Manbo Sinuendo」などが好きな人であれば、違和感なく入って行けるだろう。米オルタナ系コミック界の巨匠ジム・ウードリングとも親密な関係の様で、彼の作品をジャケットにあしらう事が何度かあったが(イメージピッタリ)、この「インターコンチネンタルズ」についてはスッキリとした、カッコイイデザイン・・・古いレコードプレイヤーと、アンプがモチーフになっています。是非、聴いてみて下さい。

Comments are closed.