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date 2005.8.19
category living
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連載・幻想のスロウ・ライフ(最終回)


未来について考えるとき、ヒントになるのは間違いなく自然との対話なのです。ゆっくりと生活をし、ゆっくり食事をする良い面だけを捉えて、都市生活者がスロウ・ライフを語ることはあまりにも単純すぎます。そうした雑誌記事からは悪意さえ感じる。田舎への憧れだけで都市を離れると失敗するでしょう。むしろ、経済至上主義、一極集中主義に別れを告げ、未来に向かって闘うために田舎暮らしを選択して欲しいと願うものであります。
(2003.12.27 )
(あとがき)
この記事を書いてから、もう2年が経とうとしています。都市を飛び出したい方々に向けて書いた内容ですが、ところどころ感情的な描写があり、本来の趣旨が曲解されている箇所があるかも知れません。
「幻想のスロウ・ライフ」というタイトルは、スティーリー・ダンのアルバム「幻想の摩天楼」からヒントを得たものです。都市が、様々な地域から集まった人間の「幻想」で成り立っているとすれば、田舎はどうなのか。「スロウ・ライフ」や「癒し」と言った都市からの表現が、殆ど意味を持たない、というのが実感です。都市生活者の想像する「スロウ」とは異なり、実際は「ダイナミック・ライフ」・・・実は都市よりも、手に入る物が多いのではないかと思っています。この楽しさと豊かさを、味わってみませんか。何よりも、田舎は清潔です。
田舎暮らしを始めたら、とりあえず太陽の下で、バ——ンと洗濯物や布団が干せます。これだけでも十分、人間らしくなれる筈です。
(2005.08.19)

Comments: 4 comments

  1. スロウ・ライフ、楽しく読ませていただきました。私自身、地方暮しではありますが、いわゆる、田舎暮らしとは無縁のこれまででした。でも、少しずつ、軸足が山の住まいへ移動しつつありますので、おっしゃること、よく分かります。杉木立に囲まれた漆黒の闇夜はとても怖いし、朝早く、鋭い声で鳴く鳥に起こされるのも大変だし、夏場の草取りはお手上げです。何より、運転をしない私は、どこにも行けませんし、お隣もないので、誰とも話せません。でも、そんなマイナスを差し引いても余りある幸せを感じるのも、確かです。人間という動物にとっては、土と水と綺麗な空気が一番大事なのかもしれませんね。
  2. フラさん→
    読んで頂いて、どうも有り難うございます。
    フラさんの「山の住まい」、いろいろと想像してしまいます。今のところ、ハイジの家というイメージです。広大なお庭でフラさんがフラメンコを踊りながら朝食を摂っている・・・。そこに、馬やふくろうやリスが寄ってくる・・・イイですね〜。
  3. スロウライフ、とっても興味深く読ませて頂きました。
    スロウの意味やとらえ方など 考えさせられました。
    父が生まれ育った土地を離れ隣町の吹上に住むようになりました。
    海と温泉 緑多い地へ定年後移ったのも 理由が少し分かってきました。ゆうぷる館の近くです。
    東京で今大地震が起こったら どうなるのでしょう。。心配になる
    今日この頃です。また、お邪魔させてください。。
  4. PARAさん→
    読んで頂いて、有り難うございます。
    お父様はゆうぷるの近くにお住いなのですね、知りませんでした。是非、PARAさんも越してきて下さい!市内には十分、通勤距離圏ですよ。
    東京だと、2-3時間車を走らせても、街並みが途切れることはありません。鹿児島市の中心からだったら、15-20分で十分田舎ですよね。
    鹿児島へ移住する準備期間に、オウムの事件と阪神大震災がありました。こちらへ来てからは9.11があったり・・。もちろん、自然の中にいて災害に遭う事もありますが、人災で死ぬよりは、自然に殺されたい。