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date 2005.3.18
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人は何故


人は何故、絵画や音楽に魅せられるのだろうか・・・?純粋に、「言語」や「文字」が生まれる以前の文化、というのがその一番の理由だと信じている。言語がまだ存在しない頃、石や木を叩いて気持ちを分かち合う、あるいは、体験したことを描いて伝える、ということが日常だった。そういう意味では「言語」に頼っている絵画や音楽は、自分の中では圧倒的に興味が薄くなる。そのような領域は詩人や作家の仕事なのではないか。音楽であれば、本来は音自体が持つ意味、カタチ(その組み合わせ方など)で人を感動させなくてはならない、絵画であれば色の組み合わせの美しさ、形の美しさのみで・・・。その証拠に、本当に優れた文化は、言葉の壁をいとも簡単に飛び越えてしまう。それにしても巷に溢れている応援ソングの数々、一体どういうつもりなのだろう。「君は大丈夫ウ!」と言われて、励まさせるのか、使いたくない言葉だが、「癒される」のか?音楽を絵画的な感覚で捉え、風景を想像する、あるいは絵画の中から聴こえてくる音楽を想像する、そのような感覚が忘れ去られてしまうのでは・・・と心配している。
僕は「君はイカれてる」と言われた方が、気が楽だ。

Comments: 2 comments

  1. >音楽を絵画的な感覚で捉え、風景を想像する、あるいは絵画の中から聴こえてくる音楽を想像する、そのような感覚が忘れ去られてしまうのでは・・・と心配している。
    まったく同感です!!
    私は日本の歌謡事情にはまったく疎いので、なんとも言えませんが、こちらの傾向も同じです。
    私はバリー・マニローの大ファンなので、彼の音楽とジャズぐらいしか聴きませんが、彼いわく「Craft of music has disappeared」と最近の音楽の傾向を嘆いています。
    適当ないい気分になる歌詞に、いいテンポの曲をつけたような音楽が多いですね。
  2. 歌謡曲、という言葉は、ほぼ消えています。その当時のもの、という意味では使われますけど。今、作られているものについては「J-POP」という表記が殆どですね。若い方達の中では、僕たちの世代によく見られる「西洋かぶれ」(まあ僕もその部類ですが)は減ってきていると思われます。国産の音楽や映画で満足しているという感じで。ある意味、レベルが上がっているんですよね。