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date 2007.4.26
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パールに気をつけろ


デザインが評判となっている、とある自動車の運転席に腰掛けてみた。パネル周りが「メタリック調」である、中身はプラスチックだ。このメタリック調というのがクセモノで、家庭用のファクス、炊飯器、様々なところに使われているのだが・・・、僕はパール調と呼んでいる、とにかく「調」なのである。大嫌いな素材感だ。パール調のパネルを見ながらの運転は不愉快なので、この車を買うのをやめた、まあ、お金もなかった訳ですが。なぜ、本来の質感を活かしたデザインができないのだろうか。木目調の床、スエード調の椅子、ドイツ風のハンバーグ。とにかく、どこを向いても「調」とか「風」である。本物を知らないまま、そういう虚飾の環境に身を置いているとどうなるか。安い素材は、安いなりの魅力を引き出すのが正解である。プラスティッキーの方が断然カッコいい。ウソの質感は「ベンツが買いたいけど買えない」という見栄の路線を走らざるを得ない、「(安いからではなく)好きだから軽自動車を選択した」という思想は、素材感そのものを表現する事で達成されるのだ。

Comments: 7 comments

  1. まったくもって同感です。
    http://03r.blog20.fc2.com/blog-entry-27.html
    建材も何々調、インテリアも何々風というのが巾を利かせているのが哀しいです。そういうのは手っ取り早く済ますのには楽なんでしょうが。
    表層の数ミリだけが本物を装っていて、その裏側は全てハリボテというのはトゥルーマン・ショーの舞台に住んでいるようです。
  2. テディ

    素材に知的な簡素性と合理性を落とし込めば、
    無印みたいに成功すると思うのですが・・・。
  3. 03Rさん→
    03Rさんのブログとほぼ同じ内容でしたね、こちらは学術的な考察がない分、劣っていますが。こういう世界(トゥルーマン・ショーは言い得ていますね)に囲まれて育った人と、そうでない人の性格の差は歴然だと思うんです。そのうち、日本人の存在全てが嘘っぽくなって来るでしょうね。
    テディさん→
    無印は成功しています、僕も良く買っていますが、それが全てを覆い尽くすと、また問題が起こると思うんです。難しいですよね。オーテマ・ハウスを建てる際、建築家の方に「無印良品的にならないように」という注文をしました。
  4. そうですよね。
    自分の場合、幼稚園のころから折り紙の金色と銀色は価値のない色でした。(一番価値のある色は紫でした。)
    口には出しませんが、心の中で「ケッ!」と一瞥してます。
    結構ありますよね、表面だけで高いお金をとるものって
    そんな時「ケッ!こんなので金とる気か?なめんなよ!」と心の中で言ってしまいます。
    そういえばフィアットバンビーノに乗った時
    「何?この潔さ!なんて愛らしい!」と感激しました。
    古〜い日本車もつつましいくもモダンさがあり可憐(?)ですね。
  5. siba氏→
    幼稚園の頃から、表層と本質の区別をしていたとは、さすがですね。フィアット社は、素材の使い方が解っていますね。ニューパンダのパネルも安っぽくてイイですよ。昔の日本車も適材適所感がありましたが、どうやら最近は、背伸び感覚が優先されている様です。ひとクラス上の感覚で生きる、これはキツいですよね。
  6. だけど
    100円ショップに行く。
    「背伸び」と「割り切り」使い分けと言えば聞こえは良いけど、
    ただ見栄をはっているのか?
    バランス感覚が極端におかしいのか?
    高級外車で100円ショプに乗りつける。
    その感覚が理解に苦しむ。
    その高級外車もハリボテということか?
  7. しば氏→
    東京が高級外車で溢れかえっていたバブル期に、田中康夫が、彼らの路上駐車が目立つと指摘していた。外車に乗るなら、そういう金くらいあるだろう、と。ソフトとハードが合っていない事例、日本では良くみかけます。自分の立ち位置が解らない人が多いお国柄なんでしょうね。