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date 2011.9.20
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テオ・ヤンセン展@大分市美術館

テオ・ヤンセン展@大分市美術館

3連休の前半を使って大分に出かけてきました。車で4時間35分という試算でしたが、湯布院から先は霧のために通行止め。途中の休憩や食事などを入れると7時間ほどかかってしまいました。愛車ボルボ240はエアコンが効かないために、着いたときは疲労困憊。前述した「うみたまご」に行ってバタンキュー。翌日の朝から大分市美術館で開かれている「テオ・ヤンセン展」へと足を運びました。テオ・ヤンセン!・・・行く前は温泉と勘違いした友人から「どんな泉質?」と聞かれた事もありました。確かに、地獄巡りの8カ所目の様なお名前ですネ・・・。
90年代の後半にホンダが制作したアシモを「ニュース23」で初めて見た時(「筑紫哲也×立花隆」)、その歩行する様子に感動した記憶があります。録画して、友人を呼んで何度も何度も見ました。人間や動物とは全く異なる「モノ」から、命を感じた初めての体験だった様な気がします。テオ・ヤンセンの人気も、そういう部分が一番大きいと思う。ただ、アシモと違うのは、自動車工学の延長ではなく「風を食べて生きる」というコンセプトが時代によりマッチしている点。電気やガソリンを使わずにこういう動きが出来るという驚き。共通認識を持った宇宙人に出会った様な感覚。また、材料費にあまりお金がかかっていない(と思う)点も魅力。頑張れば自分でも作れるかも?と思わせる身近さ。展覧会場では作品が歩行するデモンストレーションが行われるのですが、歩き出した瞬間、どよめきとも言える「オオ〜」という声が湧き上がりました。我が子が初めて立ち上がった時の様な、温かな声援でした。メイキングのビデオでは、オランダの工房や隣接する砂浜が何度も映し出されていましたが、地元の吹上浜を連想せざるを得ない環境でした。そんな訳でこういう企画は、真っ先に日置市が名乗りを上げて行うべきなのでは?と悔しい気持ちになりました・・・。舞台としては最高の場所です。スケッチや試作品なども展示も充実。ホント、現代のダ・ヴィンチですね。思ったよりも地味な21世紀を迎えている・・・とこのブログで何度も書きましたが、その先頭を突っ走るに相応しい風食動物たち、でした。(余談ですが、風力実験をする映像ではボルボ240が使われていました!エアコンは効くのかな?)会期は30日まで。是非。

Comments: 7 comments

  1. テオ・ヤンセン。 以前東京で見られるチャンスがあったのに、つい見逃した事を後で激しく後悔しました。
    大分でも動くのですね!!
    一度見てみたいもんです。
    しかし、大分って、鹿児島からは何か、とっても遠いです(~_~;)
  2. ヤスハラ

    東京のものは某テレビ局勤務してる友達が企画した展示会でした。
    彼は「大人の科学」の小型ビースト模型実現にも自分で試作品作ったりと苦労してました。
    鹿児島にも喜んで出向いてくれると思いますよー。
  3. ohtematic

    rie24さん→
    大分、遠いですよね。新幹線が全線開業しましたが、鹿児島中央駅からだと4時間ほどかかってしまうのではないでしょうか。霧島アートの森に来ることを期待しましょう〜!
    ヤスハラさん→
    そうだったんですか〜。大人の科学・・・のミニビーストは組み立てましたよ!良く出来ていますよね。
  4. Dr,Moonloght

    なんなんでしょうね、歩く姿を見ると無条件で高レベルのワクワク感に包まれます。アートとしてのフィールドに位置してる様ですが、その実アートの枠に囚われない何か、ある種のエンジニアリングの一種というか、とにかく面白いモノを作ってる素晴らしさ、アイデアとは生命の一種ではないかと思える様な感覚。3年か4年位前にYou Tubeで観た時に凄くテンションが上がり、何か珍しい動物を見た様な、新しいものを見て知覚が広がる様な感じがしました。しかも基本構造を公開していて、それに感化された人達が自分のビーストを作って投稿するという幸せな状態になっていて、まるで遺伝子が全世界に広がっている様で、亜種が常にどこかで生まれている様な生命の感覚、それも面白いし素晴らしいと思いました。
  5. ohtematic

    Dr.Moonlightさん→
    本人は、芸術とか科学を区別したくない様ですね。で、もともとそういうモノだったと。Moonlightさんと同じ事をおっしゃっていました。僕が勉強をしていた時代は、細分化され過ぎて面白くなくなってしまったのかな。基本構造をオープンソース化する話は「生殖機能を持たない」というジレンマを解消する考え方だそうですね。いや、ムーンライトさんの洞察力はスゴイ、そのまんまの発言をしていましたよ。テオ・ヤンセン氏の様なアーティストが、本当のアーティストなんだな〜と実感しました。子供もお年寄りも、一様に驚き、楽しんでいましたから。自分も何かやらなくてはいけないと・・・刺激を受けて帰ってきました。
  6. Dr,Moonloght

    大好きと良いながら実際に実物を観た事無いのでお恥ずかしいのですが、そのまんまの事をテオさんがおっしゃっていたという事は、伝わってるという事ですよね、つまり伝える力、伝わる力が凄い。僕の洞察力と言うよりも、あの作品とそのムーブメントを観れば伝わってしまうんですね。そんな作品を作れる人こそマティックさんの言う様に本物のアーチストなんでしょうね。また、おっしゃる様に細分化されすぎると面白くないとうのは本当にそうですね。専門以外そのフィールドに入れない様な狭量な傾向は多様性や可能性を失ってゆく可能性が高いですよね(言い回しが難しいですね)。しかし、「もともとそういうモノだった」という言葉は、まるで自然に有る様な言い方でシビレますね、ほんとカッコイイ!
  7. ohtematic

    Dr.Moonlightさん→
    結局のところ、本当に良いものはメインカルチャーになるんですよね。宮崎駿にしたって、ただのアニメ作家ではない状況に置かれていますしね。
    そういうフィールドを目指して活動していきたいです!