7.8鹿児島県知事選挙
鹿児島に移住して13年。節目の時期を迎えようとしている。311以前から、事あるごとに、僕は東京の友人に移住を勧めてきた。エネルギーや食糧の問題を解決するためには、一極集中型社会から多極分散型(無極型)社会へ移行していくことが何よりも大切だと信じてきたから。そういう理屈以前に、田舎の方が住んでいて心地よいし、未来を感じるから。ただ、一点だけ、本当に一点だけ・・・鹿児島には原発がある。この後ろめたさがある。勿論、原発立地も一極集中の影響だ。(鹿児島だけの判断では、原発を必要とする感覚自体が生まれない筈だ)。今回の知事選は、脱原発を宣言した現職・伊藤氏と、即廃炉を宣言した候補者・向原氏の一騎打ち。伊藤知事は「国の意向を受けて判断する」というのが口癖。という事は、原発を再稼働していく、あの野田総理と同じ論理で動くのだ。生活は守ると言うけれど、生命は守れない。伊藤知事の言う脱原発には30年かかる。30年もあれば、国民は徐々に丸め込まれてしまうだろう。日本人は何よりも忘れっぽいから。僕も75歳までは待てない。口をポカンと開けて待つのではなく、今廃炉を決めたい。そして、鹿児島には知事選を通して、県民の意思をはっきりと国に伝える、その運命が巡って来た。もしココで鹿児島が「原発はいらない」という意思をきちんと示せたなら、鹿児島には定住者が増えるだろう。農業も漁業も畜産業も、更にブランド力が高まるだろう。これまで以上に食糧生産基地としての役割を十二分に果たすことになるだろう。暮らしも変わるだろう。鹿児島が未来の生活の手本となれる様な地域になる、またとないチャンスだ。
鹿児島は保守層が強いと言われる。「全国、どこもそうですよ」と広瀬隆氏が言っていた。だが「実存的保守」という言葉もある様だ、これは西部邁氏が言っていた。これは政治的な思想以前の、生活の知恵、伝統、などを軸とする思想なのだそうだ。相変わらずこれからの日本の指針は見えづらいが、小さな暮らしに向かって進んで行く事が最優先であると思う。だとしたら・・・鹿児島に実存的保守の意思が潜在的にあるならば・・・と期待が膨らむ。
鹿児島の未来感覚を更に加速させるために、頑張ろう。














