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date 2013.10.23
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重い・軽いのイメージ

重い・軽いのイメージ

タラデザイン専門学校で、イラストレーションの授業を週に一回受け持っています。今回の課題は「重い+軽い」。学生達には「デザイン的な解釈で取り組むこと」や「気持ちが重い・軽いという心情的・抽象的なものは避けること」という条件を出しておいた。しかし蓋を開けてみると、殆どの学生が「天秤」や「体重計」を描いてきた。う〜ん、正直、困った。こういう課題は、こちらが指導しなくとも「そういうモチーフは敢えて避ける」という入り口に立たなくてはいけない筈だ。天秤や体重計を知らない人でも「重い、軽いが描かれている」のだと、そのイラストを観た瞬間に感じ取れる様な作品でないと。これは、アメリカをテーマにした時、アメリカの国旗を描いてしまう様なもの。見る側の知識に頼りすぎてはいけない。音楽の課題が出たときは、音符は避けて欲しい。ビジュアルコミュニケーションの仕事に就くのだから、もっと幅広い引き出しがないと、おそらく社会では通用しないだろう。イラストレーションの目的、デザインの目的を、もっともっと体験させて、無意識のレベルにまで浸透させていくことが必要なのかも。これは学校全体で取り組まないといけない。

Comments: 6 comments

  1. うーん…すごいですね、困りますね。
    同年代でデザインに向かっている人たちがどんな作品や課題を描いているか、とりあえず見るだけでも「あ、そういうことか!」と気付いてくれたりは…しませんかね?
    私は普通科高校生だった頃、松陽美術部の学生たちの作品に刺激を受けました。
    そして密かに負けるもんか!と(笑)
  2. 最近の歌にも影響が出てますよね。
    歌詞があまりにもダイレクト過ぎというか幼稚というか。
    「会いたい」「感謝!」など
    空気感を感じる事が最近の子は好きじゃないのかもしれませんね。

    さっき来た迷惑メールの件名は「金が欲しいか?」ですと、、、
    なんじゃそりゃ、、、
  3. もしかしたら、これが今のデザイン業界の
    モチベーションのアベレージかもしれません。
    最近のデザインには仕事のメジャー、ローカルに
    関わらずこれに近いものを凄く感じます。
    そして、デザインに距離を置いている今に至る…。

    例えば、DMに付けるちょっとしたMapにでさえ、
    工夫もないのに、「ちゃんと地図ですけどなにか?」的な
    オーラがビンビン感じて若干イラっとします。
  4. ohtematic

    はなさん→
    興味が細分化されているので、ちょっとでも「他ジャンル」と感じたクリエイターの情報は、学生達の頭には、まず入って来ないという状況です。イラストを勉強していても和田誠のことは知りません。逆に僕も彼らの興味がある超マイナーな作家は知らない訳ですが。難しい。
    上野さん→
    ご無沙汰しております。そうですね。日本でヒットしている多くの歌は、想像力とはかけ離れた部分で成り立っていますね。歌詞が音楽そのものになっている様な・・・。ダイレクトな表現を避ける方が面白いと思うのですが。困りました。
    しば氏→
    あ・・・「◯◯ですけど、何か?」というのは最近良く目にしますね。嫌ですねえ〜、そういう表現。今回も「課題出してやったゾ」という挑戦状の様な捉え方をすれば、講評の仕方も変わってくるかも。今日、これから授業です。
  5. 思い返せば、課題は大喜利みたいな感覚でやってました。
    誰も考えない且つ一番面白い答えを目指して、
    …なので、天秤や体重計ってのはスベってるよっ!!と言いたい。

    「雑誌の特集ページのイラストのピンチヒッター」
    ってのはどうですかね?その雑誌のグレードを落とさないイラストを
    どう描くのか
    これだとモチベーション少し上がりませんかね?
  6. ohtematic

    しば氏→
    そうですね!大喜利の感覚っていうのはイイですね〜。お笑い芸人の返しって、その場で本当に思いついているのか微妙だけど、頭がイイと感じますよね。今回の課題・・・しかも重たい方で大人気だったのが「ゾウ」!ベタすぎるやろ〜!って感じで・・・これはどう手をつけていいのかと。確かに、雑誌イラストなどの舞台を与えると、軸が定まってくるかも知れません。