新学期、始まる
非常勤講師を務めている専門学校の授業が始まった。学生との年齢差は約30。自分でも驚くけど・・・バック・トゥ・ザ・フューチャーが例としてはわかりやすいけど、1950年代と1980年代の開きがあるんだよなあ・・・エルビス・プレスリーとマイケル・ジャクソン?それだけ時代が違う。彼らはデジタル・ネイティブだし、こっちの言っていることがどれだけ伝わるのか、本当にわからなくなってきた。それでも、伝えなくてはいけないことがある。画像を見てもらえば解ると思うけど、30ほどのパーツで構成されているこのイラスト・・・このラインを導き出し、自分の経験として体内に取り込むまでに23年ほどかかっている。僕は、とにかく的確に整理されたものが描きたい。デザインの行為自体が、複雑な問題を単純化して見せることだから、イラストにおけるひとつひとつのパーツも的確で単純であることが求められている筈だ。美術予備校では、ぼかし、かすれ、にじみ、などの表現は最もタブーとされた。そういう影響もあるんだと思う。もちろん、描き込みまくっている絵も好きだが、それも、空間を整理するために描き込まれたものの方が、自分には合っている。彼らに何が教えられるのか、軸としてはこんなことだろうと思う。迫力のある絵、感情をむき出しにした様な絵を教える先生は、他にいる。