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date 2005.8.7
category garden
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パラゴン・ツアー


パラゴン・・。「模範、完全なダイヤモンド」という意味を持つ、JBLのスピーカーだ。1957年のステレオ創世記から、1988年まで作り続けられた、オーディオやジャズ好きの人にとっては憧れの存在。その風貌は、モダンテイストな家具と言ってもいい。(参考文献 「Stereo Sound JBLのすべて」)
その名を冠した喫茶店が串木野にある。僕がまだ鹿児島に越してきたばかりの頃、文化的な施設が周りにないことから、ホームシック状態が続き、都市の夢を見ることがしばしばあった。そんな自分が救われたのが他でもない、この喫茶店である。車を南北に走らせ、ようやく見つけたのが「パラゴン」の看板であった、「パラゴン・・ってあのパラゴンか?」。JBLのモニタースピーカーを20代半ばから使い続けているので(4312と、4344mk2)、思い入れもある。恐る恐る店に入ると、果たしてそのスピーカーが鎮座しているのであった。ジャズ喫茶にまつわる悪いイメージが、瞬時に払拭された。何度かお店に出かけては、音楽を楽しんだ。勿論、マスターこだわりの珈琲やケーキも美味しい。
今日は、男4人で久しぶりにパラゴンに出かけた。閉店間際にたどり着き(正確にいうと、閉店後)、23時45分から2時間ほど、こちらのリクエストした曲を次々と演奏してくださった。フルボリュームでマイルス・デイビスやソニー・ロリンズの気迫を、内蔵で聴いた。4人ともいきなり「白熊」を注文してアルバイトの女性に笑われてしまったが、やはり男にとっても夏は白熊なのです!パラゴンの白熊、かなり美味しいですよ、オススメです。

Comments: 7 comments

  1. ああ、何て素晴らしいツアー。きっと素敵な時間を堪能されたのでしょうねぇ。行けなかったのが悔しい・・・。
    私は明日は阿蘇でライブです。その鬱憤を晴らすべく演ってまいります。(笑)
  2. 阿蘇ライブ、頑張って下さいね!先日聴かせて頂いた作業中のトラックからも、クオリティの高い演奏が想像されます。
    昨日は残念でしたが、パラゴンツアーは、是非近いうちに実現しましょう!hrtさんも、とりあえず白熊を注文して下さいね。
  3. ささみと夏野菜カレー→白熊→コーヒー
    は遅めの食事には滅多に無い組み合わせでした。
    特に白熊など注文するのは何十年ぶり?
    パラゴンフルボリュームLP3枚(片面)は私にとっては
    かなり満腹状態でしたが、マティックさんは「あと2時間あれば・・・」と呟いていらしゃいましたね。流石JBL党です?
    今回の私にとっての収穫は、パラゴンにはキースの「マイ・ソング」は少なくても不向きである事(やはり・・・)、聴かせて頂く方も聴きたいLPを考えておく等の相応の準備が必要な事、11:30前には席についておく事、できれば事前にフルボリュームのアポを取っておく事が望ましい。
    以上でした。
    白熊に負けない体を作っておきますんで、次回もよろしくお願いします。
  4. 110さん→
    昨日は、マテ邸とCoCo壱にてくつろぎ過ぎました。おっしゃる通り、事前に連絡をしておくべきでした。22時頃店に入って、一通り談話?をした後に、ゆっくりと音楽鑑賞ですね。LP3枚、長さとしてはイイのですが、もっと種類を聴きたかった、という意味での「あと2時間」でした。キースは、クラシック系のシステムの方が合いそうですね。
  5. パスキア

    高校がすぐ近くだったので、『パラゴン』にはよく行ってました。懐かしい...もっともその頃、ジャズとコーヒーとあの雰囲気。背伸びしたいざかりの高校生には、格好のアダルト空間。
    デートでよくお世話になりました。
    しかしながら、高級オーディオの世界は奥深い。
    天文館にある喫茶『彼女の家』にも確か、レトロモダンなオーディオありましたよ。JBLかマッキントッシュか忘れましたが。
    ビル・エヴァンスやらラヴィ・コルトレーンやら程よい音量で心地よかった。今でも置いてあるのか....
    梅じそパスタが美味しかったな。せひ。
  6. バスキアさん→
    そうでしたか〜。串木野は青春時代の想い出が詰まっているんですね(今も青春でしょうか)。「彼女の家」には行ったことがありませんが、気になります。
  7. パラゴン、いいですねえ。その名前を聞くとだいぶ前に最初で最後に
    連れていてもらった時の事が忘れられません。
    暖かい春の夜の鹿児島、街灯の少ない道を車で少し走り、たどり着いたそこは
    暗闇の中にぽつんと明るく浮かび上がる真夜中のオアシスの様でした。
    ファンタジーの世界一歩手前というくらい現実離れした素晴らしい場所でした。
    まるで小説に出てきそうな、映画のセットの様なその場所。
    目の前にあったパラゴンはスピーカーというにはあまりにも工芸品的で、
    美しい家具の様でもあり、モダンアートの彫刻の様でもありました。
    物派の人間はいちころになるデザインですよね。
    音ももちろん形を上回る素晴らしさを発揮していて素晴らしかった。
    南洋の空気漂う春の夜に素晴らしい音楽とコーヒー、楽しい仲間、
    初めて目にする素晴らしい音楽を奏でる美しいオーディオ、お店の雰囲気も申し分無く、
    もう本当に嬉しくなってしまいました。あの時感じた「完璧」という感覚。
    それはあの大寺氏の名作オリジナル作品「南洋クラブ」の絵の世界に居る様な
    そんな感覚でした。しかし、「南洋クラブ」を描かれたのは鹿児島に大寺氏が行く前
    だからパラゴンに大寺氏が出会ったのは運命の様な気がしますね。
    鹿児島のパラゴン、たった一度の体験でしたがあこがれの場所です。