クロニクル09(1986)
1986年 ソ連・チェルノブイリ原発事故発生
原子力発電所の悲惨な事故。目に見えないエネルギーであるが故に、粗末に扱ってしまったのではないかと思う。放射線がせめて血の色をしていれば、取り扱いに注意を払ったのではないか、そんな思いで描いた。この事故で大量の周辺住民が死亡したと伝えられているが、正確な数は公表されていない。周辺住民は高濃度の放射線汚染により居住が不可能になり、約10万人が移住を余儀なくされた。人類はますますエネルギーを必要としている。果てしない欲望のつけを、原子力に頼っているのが現状だ。
(追記)
展覧会の会場は、間仕切りが一切なく、60枚の作品を一度に体感できる空間になっていました。時代の流れを意識してもらおうと、カラーテレビが登場する以前の作品はモノクロで統一。そういった意識的な演出とは別に、会場をぐるっと見回すと、80年代の後半から世界が狂い始めた事が実感出来たんです。
テディ
2006/04/06 12:19
迂闊にも気づきませんでした。
この時、中学生で雨に放射能が混ざっていると
言われ(デマ?)雨の日は混乱した思い出が
あります。
マティック
2006/04/06 23:29
その記憶は僕にもあります。デマではなかったと思いますよ。「雨にあたると禿げる」と言われていて、雨が降り出すと屋内に駆け込んだり・・。