追悼・マイケル・ブレッカー
本HPのBathroomへの書き込みで、マイケル・ブレッカーが亡くなった事を知った。20歳になったばかりの頃、書き込みをしてくれたDr.Hammer氏に彼の存在を教えていただいた。それ以降、テナー・サックス奏者としての彼を、周辺作も含め見続けてきたが、その功績はあまりにも大きく、おそらくこれからの人生を使ってきちんと検証していくことになると思う。一世代前のサックスのヒーローといえばジョン・コルトレーンだが、僕たちの世代がリアルタイムで接したという意味では間違いなくマイケル・ブレッカーである。今思えば、昨年突如発売されたSOME SKUNK FUNK/RANDY BRECKER w/MICHAEL BRECKER(SACDハイブリッド盤)は2003年のライヴであるが、彼の最後を知りつつ開かれた様な内容となっている。兄、ランディとの「ブレッカー・ブラザーズ」名義のアルバムでは、92年の再結成以降も兄のセンス〜ファンク色が強い曲が目立った様に思うが、ソロ作となればメインストリーム系のアルバムが多く、生真面目なジャズ・プレイヤーとしての足跡を見ることが出来る。サイドメンとしての活躍ぶりを全て紹介するのは到底不可能であるが、僕が音楽を聴く上での基軸に佇む1人であった。ドナルド・フェイゲンの「I.G.Y.」(1982年)のイントロは言うに及ばず、マイケル・フランクスの「スリーピング・ジプシー」(1978年)若き日のメセニー、ジャコとの共演が鮮やかなジョニ・ミッチェルのシャドウズ・アンド・ライト(1977年)、クラウス・オガーマンの優雅なオーケストラに1人で切り込んでいく「シティスケイプ」と「クラウス・オガーマン」などなど。ソロ作でオススメなのは、2001年の「NEARNESS OF YOU THE BALLAD BOOK」。ジェームズ・テイラーのヴォーカルが2曲。うっとりとしたムードに包まれた一枚で、気軽に楽しめる筈です。2003年の「ワイド・アングルズ」は15人編成の風変わりなジャズですが、晩年である事を自ら確信していたのか、多彩で濃い内容。5曲目の「Night Jessamine」は当時、事あるごとに友人に紹介していました。
音楽を聴く喜びを広げてくれたマイケル・ブレッカー・・・安らかにお眠り下さい・・・。
幻の果て
2007/01/15 21:35
まだ57歳だなんて。私はお子様なんで、いつまで経って
もギラギラとメタリックな感じを忘れられずにマイブレに求めていたように思いますね。それほど初めて聴いた時は衝撃的でした。トラウマになるくらいに。
ヴァーヴ~インパルス以降、改めて聴き直してみるつもりです。ご冥福をお祈り致します。
Hammer
2007/01/16 06:05
自分は補足を、、、
マイケル・ブレッカー、ともかく裾野の広大な人でした。
SMAPの楽曲にも参加していたほどですから、、
そのSMAPのライブ告知のTVスポットに
ブレッカー・ブラザーズの初アルバムの冒頭曲「SOME SKUNK FUNK」の
冒頭フレーズが目一杯使用されていました。
このTVスポットは年末年始かなりの頻度でオンエアされてましたので
マイケル・ブレッカーを知らずにこのページを見ている人の耳にも
その素晴らしい演奏はしみ込んでいることと思います。
きっと天国ではマイルスとのセッションが始まっているんでしょうね
享年57 本当にありがとう、マイケル・ブレッカー
マティック
2007/01/16 23:27
メールでは、晩年にあまり印象深い作品がない。と書いてしまいましたが、「ワイド・アングルズ」は買いです。以前、一曲だけ録音してお渡しした記憶があります。mixi日記読みました、濃いですね。
Hammer→
この写真、左上は吉田美和のファーストですね。日本のミュージシャンともかなり交流がありましたよね。Some Skunk Funkは、1989年に吉祥寺パルコで友人達と開いたグループ展のテーマソングとして、毎日会場で流していました。
幻自転
2007/01/17 03:18
1曲目「ブロードバンド」から最高すな。。教えてくれないと・・教えたちゅうの!!単なる食わず嫌いなだけですよ。体質的にオールスターキャストとか見ると引いちゃう・・・中華ね。
このアルバム何かギル・エヴァンスの匂いが立ち込めてますな・・「ワードオブマウス」のマイブレ版みたいすな。。素晴らしい!!暫くヘビロテになりそうっすよ。。
マティック
2007/01/21 12:00
やはり買いましたか!教えたっちゅーの!幻自転さんとリアルタイムで楽しみたかったですね。大編成は昔からやりたかった様ですね。おっしゃる通り、オールスターキャストというと、まあ引いてしまうのも解らなくないですが・・・やはりスターはスターな訳で。Some Skunk Funkを30年も演奏し続けるという事自体、カッコイイですよね、純粋に!