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date 2007.4.18
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構造と表層


ポッドキャスティングの更新を楽しみにしていた「猪瀬直樹ニュースの見張り番」と「宮台真司・週刊ミヤダイ」が3月を持って終了となり、ちょっと寂しい4月を迎えています(今からでも聴けますので興味がある方はチェックしてくださいね)。この二つの番組を聴いて自分なりに感じた事をまとめると「日本は戦後、グランドデザインを誤った」この一言に尽きると思う。東京にお金が集まり、地方が荒廃する構図をとめられないか、両者とも真剣に考えていた。猪瀬氏は「山手線の内側を国の直轄にして、税金を分配する」というユニークな構想を語っていた。以前、田中康夫氏も長野県知事時代に「自分の好きな街に税金を納めるシステム」・・・正確に記憶していないがそんな構想を持っていた。「仕方なく首都圏で働いているが、実は実家の街が心配だ」という人は税金をそちらに納めるという訳だ。宮台氏はヨーロッパの人々の考え・・・「バカンスが人生を豊かにしているので、地域への愛情と環境保全に対する意欲が定着している」・・・そんな内容を示していた。養老孟司氏も「今の日本には参勤交代が必要」と言っていましたね。日本の様にファッションで止まっている様なスローライフには意味がない、団塊の世代ではなく普通の若者が普通に暮らせる田舎の街が実現出来れば理想的だが。日本はグランドデザインを誤ったが、それに巻き込まれないために、田舎に住む側も公共の仕事や地方交付金ばかりを頼りにするのではなく、構造と表層、どちらもデザインしなくてはいけない。

Comments: 4 comments

  1. 僕も「猪瀬直樹ニュースの見張り番」を聞いていました。
    大阪に住んでいたときはあまり考えてなかったんですが、
    鹿児島に来て、いろいろと地方ならではの問題を見聞きするようになり、
    猪瀬さんの話していることにうなずくことがたびたびありましたね。
    何といっても公共事業に頼って成り立つ会社が多すぎるというのが問題だと思います。
    それがムダな公共事業を増やし、必要のないコンクリート製のオブジェを増やしてるようにしか思えません。
  2. テディ

    過疎地に住むという事は
    『おジイさんは山へシバ刈りに
    おバアさんは川へ洗濯に』という生活形態で
    はじめて可能です。
    いまでは、住む事にエネルギーが不可欠です。
    日本の石油は百パーセント近くが瀬戸内海と
    東京湾に来ます。
    だから、人間はそこに集中します。
    太陽、風力、地熱、バイオマス等の
    エネルギーを自分で作る事に誇りを見出す。
    そこからスローライフが始まると思います。
    今週のサイエンスZEROはエネルギー特集です。
    楽しみです。
  3. yasuhara

    僕もアメリカから聞いてましたヨ。
    政治の貧困から来ている生活のどうしようもない貧しさを誰も正せないのは、選挙という「システム」が機能していないことを証明していると思います。北海道拓銀がわずか2000万円のお金が足りないために倒産した時、中央は救いの手を差し伸べませんでした。
    その土地に根ざす人たちが自らの力で守らなければ、生活そのものが根こそぎ消えてしまう時代です。アメリカのようにしてはいけません。
  4. Katsuyaさん→
    公共工事で鹿児島の美しい景観はどんどん失われていますね。仕事に困らない人の頭は腐ると思っています。結局のところ、鹿児島独自の産業を盛り上げて自立する方向で成長しないことには、出口は見えませんよね。
    テディさん→
    エネルギー問題、深刻ですね。僕は鹿児島に来てから車を乗り回さなくてはならない羽目になり、その点で罪悪感を感じています。鹿児島の人は公共交通機関が嫌いらしいですね、そんな訳でいろんな所に赤字路線が出る。サイエンスZERO、見てみます。
    yasuharaさん→
    そうですね、自分たちで切り開いていかないと。そういう自立心がなかなか浸透しないですね、民主主義を勝ち取った歴史がないので・・。選挙、そういえばアメリカでも投票率と得票率から判断すると、ブッシュを支持している国民は10%程度だそうですね。そんな人達が世界の鍵を握っていて・・・困ったものです。