シンポジウム(1)
鹿児島国際大学で行われたネットワークミュージッキングのシンポジウムに出席してきました。僕に与えられた時間は5分。中盤で2007年の映画「デス・プルーフ」(クエンティン・タランティーノ監督)を紹介。女性4人が車の中で彼氏からのプレゼントについて語るシーンがあるんです。そこで「お手製テープ」をもらったというクダリがある、「CD焼くんじゃなくて?」「真実の愛の証だね」と台詞が続いていくんですね。何気ないシーンですが、アナログ時代には「音楽を通して」普通にコミュニケーション出来ていたであろう「愛のやりとり」がデジタルになって急変してしまった事をうまく言い表していると思うんです。何しろテープ編集には手間がかかりますからね。
B級映画というのは多くの場合、予算の都合やセンスが悪さで「トホホ」になってしまった映画を指しますが、タランティーノ映画の魅力はB級映画のくだらなさをA級理論で徹底的に再構築している点にあると思うんです。この映画はあまり話題になりませんでしたが、映画好きにはオススメの一本です。