広告って素敵なものだったゼ
鹿児島市立美術館で行われていた「JAGDAポスター鹿児島展/日本のグラフィックデザイン1981-2006」の最終日に足を運んで、いろんな想いが蘇ってきた。〜〜僕が「デザイン」の世界に足を踏み入れようと思ったのは中学3年生の時だった(30年前か!)。近所の美術予備校のパンフレットを見て、「デザイン/工芸」か「油絵/彫刻」の二つの選択肢からどちらかを選ばなくてはいけない。美術系の学校を目指す場合は、入試のあり方に沿って勉強の仕方が違う。参考作品を見て好き嫌いを判断したり、自分の資質を考慮すると明らかに前者の世界以外は考えられない。〜〜そんな、少年の頃を思い出した(だから、今でもデザインとアートを一緒に語ることは生理的に難しい)。今回のJAGDA展では、Macの画面上に懐かしい広告が次々に映し出されていた。特に80年代の前半は、ポスターの一枚一枚が、当時の自分にとってはヒーローだったんだと改めて実感・・・。細谷厳の広告は、そのまま片岡義男の語りや小説、当時のFM番組に繋がっていくし、井上嗣也はYMOと直結していったり。とにかく「膨らみ」があった。今、時代が変わって、当時の様なイメージで構築していく世界はグッと減っている。保険や健康食品など、自分の身体そのものに関する商品が、即物的に「品のない状態で」次々に発信されていく姿ばかりが目立つ。イメージを味わっている余裕がないのかな。当時自分が味わったワクワクした気持ちは、どうしたら伝わるのか・・・難しい時代だ。
ヒガマナ
2011/02/15 10:31
当時、私は小学校高学年・・・。
”片岡”小説を読み、大人になったらこんな恋愛をするもんだと思い込み・・・。
窓から覗くと部屋にタバコの公告ポスターを貼っている、そんな近所のお兄さんに憧れ・・・。
CMで森なのにマグカップでコーヒーを飲む外人の姿に憧れ、FMでそのCM曲を聴き・・・。
アノ頃は、ポスターが欲しくて近所のタバコ屋や酒屋に通ってたな・・・。
そんな今は、youtubeで懐かしCMコレクションで癒されてます。
氏の新幹線ポスターは何処に通えば・・・?。
ohtematic
2011/02/15 16:02
片岡義男でグッと来て、小学校高学年ということは、結構な「おませさん」だったんですね〜。今、あの時代に大人が持っていた「かっこよさ」を小学生に提供出来ているかというと微妙ですね。むしろ、大人が年下のアイドルを見てキャッキャ言ってる様な事態になっていたりして。僕が描いたポスターは、指宿に行くと結構いろんなところに貼ってあります。あとは、もしかすると県外に貼られているかも知れませんね。ポスター一枚に対する思い入れやYoutubeについての想い、良く解ります。鹿児島の市立美術館や霧島アートの森は、著名で高価な作品ばかり買い集めるのではなく、(自分で言うのもアレですが)、地元の作家によるデザインや工芸作品をパーマネントコレクションした方がいいと思います。
とうぼう
2011/02/16 12:43
来年も開催の予定です。本来なら年1回と言わず2回.3回と面白いイベントを開催できたらいいのですが……。
しかし、皆さんいろんな思い出があるんですね。
広告のおもしろさ、広告が発信する新鮮さを失わず仕事がしたいと改めて感じた次第です。
ohtematic
2011/02/17 03:09
充実した内容でした。この世界がやはり好きなんだと再認識しました。ADではないので、どうしてもイラストの方に目がいきますが、横山明さんはやはり格別ですね。あんな仕事がしたい。今後のJAGDA鹿児島に期待です!