唐仁原さんとのトークショー
もうひと月も前になってしまいますが、U1 SPACE(薩摩川内市・隈之城)で唐仁原さんのトークショーがあった。鹿児島で活動するイラストレーターのグループ展に合わせて、わざわざ東京から駆けつけてきてくださいました。その中で、デザインの仕事について「分業で行くか、マルチに全てこなすか?」という興味深い話題になりました。僕が社会に出た頃は、クリエイティブディレクター、アートディレクター、デザイナー、カメラマン、コピーライター、イラストレーターと言ったチームで、ひとつの広告を作り上げるスタイルが当たり前だったが、最近は、何でもやっている人も出て来た。そういう話・・・。唐仁原さんの上の世代(例えば和田誠さん)も、実はイラストレーターがデザインもこなしていた、という。大きな流れで見ると、マルチ → 分業体制 → マルチ、という具合なのだろう。しかしその社会背景まで考えると、昔のマルチは・・「絵が描ける人しかデザインも出来ない」という職能を軸にしたものだったが・・・今のマルチは不景気下で「外注費を抑えよう」という流れから複数の仕事を抱えざるを得ない、経済的な問題が軸にある様だ。デジタルツールが出て来て「そこそこのモノが出来てしまう」という理由も、勿論ある。トークショーでは、どちらがイイ悪いという、結論が出る訳もなかった。この文章も、ひと月が経過した昨日(7/22)、地元のデザイナーと語る機会があって、ようやくまとめあげることが出来た。鹿児島のデザインシーンが成熟していくのに必要な要素は何か、見つめていく必要がある。














