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date 2007.4.20
category garden
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九州美術の現況展


鹿児島市立美術館で行われている「九州美術の現況展」を観てきた。力作が並ぶ中、一枚の絵の前で立ちすくんだ。その後、近寄り、遠ざかり・・・。一輪の花もない、ただの「ヤブ」が丁寧に描かれている。ちょっと逆光気味で、葉の表面に奥の枝葉のシルエットが透けている。その様な描写は画面の隅々まで手抜かりなく、一見リアルだ。しかし絵画であるから、リアルという表現は失礼だろう、実際の状況よりも深い物語と、作家が費やした途方もない時間がそこに込められている。たかが藪なのだが、その世界に吸い込まれる。抑えられた緑がストイックな生き方を覗かせる。タイトルは「里山にて」。熊本県の木寺渡さんという方の作品、思わずパンフレットに丸印をつけた。僕はこのような「普段見落としがちな当たり前の光景」を再認識させる事が、最も価値のある事だと信じている。それは、とてつもなくロマンチックな行為だと思う。いやはや、刺激的な作品であった。
「九州美術の現況展」は鹿児島市立美術館で22日(日)まで。9:00〜18:00(22日は15:00)
5月1日(火)から5日までは会場を「南さつま市民会館」に移して開かれます。(9:00〜21:00)こちらは「吹上浜砂の祭典共催」となっている様です。

Comments: 7 comments

  1. とても刺激的な展覧会のようですね。今週は行けないので加世田の方で行こうかと思います。
  2. イブシ

    私もあの作品良かったです。子供の頃、山で遊びまわっていたいろんなことを思い出しました。
  3. イブシ

    私もあの作品良かったです。子供の頃、山で走り回ってた事を思い出しました。
  4. 03さん→
    僕ももう一度観たいですね、砂の祭典、混むんですよねえ。GWは苦手です。
    イブシさん→
    そうですね。葉っぱ一枚が十分に遊び道具として機能する、そういう価値観に戻れる作品でした。
  5. mimiうさぎ

    昨日やっと行けました。見ごたえのある作品展でした。
    足が止まる作品はマティさんと違いますが、その画面の中に流れる時間が好きです。その線、こぼれた色、私はいとおしくなる画面が好きかな・・・
  6. masanori

    今日は雨。最近週末は雨の日が続きますね。
    「九州美術の現況展」残念ながら、見に行くチャンスがありませんでした。
    でも、先日うれしい発見がありました。それは「CDS・R」http://www.rairai.co.jp/iittala/index.shtmlにて、マティックさんのポストカードを発見しました(^_^)v
    思わずうれしくて、うちの奥さんを呼びに行っちゃいました。
    ちなみに当店「月乃砂」はiittalaのグラスを使用してます。(ごめんなさい、個人的なことで)
    さすが洗練されたデザインは飽きがこないですね。
  7. mimiうさぎさん→
    「いとおしくなる画面」、ん〜、これが人によって違うんですよね。mimiさんがどの作品で足を止めたのか解りませんが。僕は薮の絵の中から宇宙へとワープ出来ました。
    masanoriさん→
    CDS-Rさんでは、昨年からポストカードを取り扱っていただいています。良く見つけましたねえ・・・。有り難うございます!タイムトンネルのメインの椅子は、CDS-Rさんにて購入いたしました !