(もっときままに)エクステンション
(もっときままに)エクステンション・・・今日は80年代ポップソング風のタイトルですが、「何故ボクたちは、延ばしてしまうのだろうか!」という事について考えたいと思います。左側は、オーテマハウスの朝食で良く目にするA-COOPの「納豆のたれ」であります。何だか何だかビヨ〜んと延びて、気分的には「タ〜レ〜!」という発音ですよね。ターレーダビッドソン・・・な〜んてね。また、右側は最初ハングル文字か何かと思い、「XO醤?」と叫びたくなったんですが、実際には「メロン4」です(そんなの解ってるって)。こちらの延び具合も実に心地よいです。「メロン・フォー」なんでしょうか。ファンタスティック・フォーの親戚なんでしょうか・・・な〜んて。
ここで思い出されるのは80年代の終わりに彗星のごとく登場したネヴィル・ブロディのタイポグラフィである。彼のデザインを初めて観たとき、誰もが驚いた(少なくとも僕の周りは)。活版や写植の時代を一気に超えたデジタル時代の幕開けがそこにあった。今は当たり前になってしまって、そのスゴサを説明するのが難しいのですが。それまでの文字デザインは、写植屋さんが主導権を握っていた部分が大きかったのですが、デスクトップ・パブリッシングの時代に突入し、デザイナーが変倍や変形を自由に行えるようになったんです。その開放感の意味は、自分の短いデザイン史においても最も大きく、一番の転換期でもありました。
そして今、完全に市民権を得て、そういった動きは社会的に「透明化」された訳ですね。大切なのは、その透明現象を透明と思わないちょっとした気持ちです。皆さんからのエクステンションネタ、お待ちしております!
(「納豆のたれ」は手書き文字かも知れませんね。)
よしみーん
2008/07/08 21:18
つい最近、渋谷のロゴスでブロディの当時のアノ本を目にして、あまりに当時と同じように感じられないのが逆に新鮮で、座り込んでページをめくってしまいました。ほんとに時間ちゅーのは不思議なもんですね。
マティック
2008/07/09 11:19
御無沙汰しております!
ちょっと強引すぎましたかね?ブロディのグラフィック、やはり王道として定着してしまったのでしょうね。「新しい価値」から「普遍的なもの」へ移るという過程はクリエイターにとって、一番なのではないでしょうか。流行モノって、ホント一瞬ですからね。
mae_sign
2008/07/10 12:16
変化の時を体験してこられた方のお話って、お聞きしていてワクワクします。
自分にしてみると、パソコンも手仕事が好きで入った業界を、数年で無機質にしたものと思っていますから。
文字をアナログにいじって作っていくことをして来なかったので、そういう喜びも薄いです。
そんなこと言ったってしょうがないやろ!って、思い返すんですが、「街を汚してる」って耳にすると、合わさって、どうしたもんだろうと考えてしまいます。
マティック
2008/07/11 07:15
Hammer
2008/07/12 01:32
確かサトウハチロウ氏の作品だったと思うんですが
そこにはただ「のびる」とだけ荒々しい筆で描かれていました
ある意味、私のエクステンションネタ原体験です・・・
マティック
2008/07/12 04:58
サトウ八チロー氏、恐るべし、ですね。「のびる」。カッコイイです。
しかも、ずっと記憶に残っているところが・・・。
気になったので検索してみたのですが、「のばせばのびる」という歌があった様ですね。古賀メロディにサトウ氏が別名(江川真夫)で詞を書いたらしいです。もしかして、この絵皿かなあ・・?
見てみたい!