車を走らせながら地元のラジオ局を聴いていたら、森山良子の声で「♬空を飛ぶ鳥のように自由に生きる〜」と懐かしい歌が流れてきました。この日は榊原郁恵の「夏のお嬢さん」や久保田早紀の「異邦人」それに、キャンディーズの「プロポーズ大作戦のテーマ」などが立て続けに流れ、タイムマシンに乗っているような気分になりました。この辺りの歌謡曲は、僕たちの世代はみんなほぼ完璧に歌えるんじゃないかなあ・・・
話を戻して「空を飛ぶ鳥のように自由」という慣用句なのですが、鳥を観察していると、常に餌を探し求め、常にキョロキョロ、敵に襲われることを気にしながら生きていることが伝わってきます。とりあえず、飛べるっていうのは羨ましいけど、あとは、諸々、大変そうです。鳥が歌謡曲を作るのであれば「空を飛ぶ私たちは常に緊張している」というヒット曲が生まれるかも知れません。
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Free as a bird
Felia!(南日本新聞フェリア)vol.410 あの人の本棚
南日本新聞フェリアの6月4日号。〜あの人の本棚〜という特集でオーテマハウスの本棚が紹介されました。書籍についての思い入れは強く、学生〜イラストレーター駆け出しの頃は必死になって資料を集めていました。今のようにイメージ検索のようなサービスが出てくるとは夢にも思いませんでしたからね。
この記事では、雑誌「スターログ」全100冊についても書かれています。いつでも中高生時代のイメージソースに直接触れられるというのは、書籍の強みですね。こうした資料に支えられて育ってきたことが瞬時に頭の中を駆け巡ります。デジタルアーカイブっていうのは、幅広い層に瞬時に伝えられる利点はあるんだけど、個人的な思いや哲学の重みまで感じ取ってもらうのは、やはり書籍。自分もこうしてブログを書いていますが、いつの日か書籍にまとめたいですね。
音楽のこと
毎週木曜日にタラデザイン専門学校で「イラストレーションゼミ」を担当しているのですが、先週は「好きな音楽」をテーマに学生に課題を出しました。結果は、22名中19名が国内アーティストの音楽を描いてきました。1名はクラシック、1名はシンディー・ローパー(1名は欠席)でした。
自分たちの世代は、海外からの情報に飢えていた分、憧れも強く・・・自分が成長するための必須課目のようなノリで、必死になって音楽を始めとする海外文化の情報収集に奔走していたものです。エアチェックと呼ばれる、FMを録音する趣味もあり、FM雑誌も数種類販売されていました。家庭にビデオが入り込むようになると、テレビでは「ベストヒットUSA」を録画したり・・・。ところが今の学生たちは、国内の音楽でほぼ満足しているようです。ほぼ歌謡曲しかなかった僕たちの世代と違って選択肢が沢山ありますし、実際に聴いていて楽しいからだろうと思います。(自分も、最近繰り返し聴く音楽は国内アーティストの方が多いかも知れません。)ネットの普及によって、かえって遠ざかってしまった海外。世界規模の戦争はないけれど、小さな単位でテロが起きる世界。そうした時代が若者の音楽趣向にも影響を与えています。これからデザインの仕事をする若者たちには、アンテナだけは幅広く張って欲しいと思いますね。あとは・・・デザインと相性のいい音楽を知って欲しいなあ。
大坂小学校
となりの街、南さつま市にある「大坂小学校」。絶好のロケーションなのですが残念ながら既に廃校となっています。
体育館を活用したボルダリングの施設があって、これは話題沸騰だろうな〜と思って出かけたのですが、ゴールデンウイーク中にもかかわらず誰もいませんでした。公民館のおじさんに使用許可をいただいて・・・1時間110円という破格の利用料でした。都会ではウン千円は取られるだろうと思われます。
やはり、人がいないというのは寂しい。自分の家族だけ〜体育館を貸し切り状態でした。ボルダリングは結構本格的な設備で、子供達には難しかったらしく、鬼ごっこやバスケットボール、フリスビーなど・・・他の遊びに切り替えて遊んできました。
今後、日本の人口が減っていってこのような場所は増えてきますね、どうやって使っていくのか?何かいい施策がないだろうかと・・・いつも妄想を膨らませています。
第33回「む展」の準備
武蔵野美術大学校友会・鹿児島支部の有志が集まり、毎年行われている自由な展覧会「む展」。今年の会期は7月12日(火)〜17日(日)の6日間。場所は鹿児島市立美術館です。5月28日に第一回の実行委員会が開かれました(写真)。今年のイメージ作りを担当されているのは、デザイナーの花田理絵子さん。「聞こえる造形×見える音」というテーマでポスターやDMなど広報ツールをただいま作成中。会期中に花田さんがリコーダー奏者として活動している「柳田合奏団」の演奏も計画されています。
権威主義を否定し、毎年、新しい試みをちょっぴり取り入れたり、新人が入ってきたり・・・と新陳代謝を繰り返しているのがむ展の特徴でもあります。僕も、今年は初めてラフスケッチを大量に展示しようと考えています。今から予定表にチェックを入れておいてくださいね。
鹿児島国際大学での講義
昨年に引き続いて鹿児島国際大学で1日だけ講義をしてきました。テーマは「地域 × デザイン」。60分ほどの話の中で使用したスライドは360枚。話し下手だから画像がないと喋れないっていうのが主な理由なんですけどね。今回は講義しながら、自分の地域活動の歴史を客観視している自分がいました。授業で学生に何が伝わったのか想像することは出来ませんが、スライドに登場する地域の方や友人を見て、今回は自分のやっていることが自分に伝わりました。
スピードの速い、遅いは人によって地域によって変わってくるんでしょうけれど・・・。残念なケースは、地域活動や地域デザインの話が「ウワサのみ」にとどまってしまうこと。実はこれが大半だと思われます。傍観者がやってきて「お前のやっていることはわからん」と言われることもよくあります。いや、そうではなくて、あなたが当事者にならないとわからないんです。と言いたいところですが、これはまだまだウワサのみが広がっている証拠です。実績が積み重なると感情の浮き沈みのようなものが減ってくる。無駄な対立も減ってくる。
やはり、一人では出来ない地域活動。住民の方々やゲストの協力が必要です。今回映し出されたスライドには、地域住民の方々、僕の友人、知人、たくさんの人が登場し・・・その人達の知恵を借りながら話をしたわけです。話をすることによって、確実に何かが動き出します。学生達にも永吉に遊びに来て欲しいです。
竹之内直記さんの「灯り展」
最高のロケーション!伊佐市にある東風(KOCHI)画廊で行われていた個展「灯り展」に出かけてきました(既に会期終了)。竹之内直記さんのお住まいでもあります。ご自身で建てられたと思われ、取っ手やブラインドなど細部にまでぬかりなく手作りされています。訪れたのは今回で3度目ですが、なかなか確信に触れるお話を聞き出せないまま今日に至ります。しかしながら、この場所に辿り着いた理由は推して知るべしなのでしょう。竹之内さんの姿勢を見ていると伝わってくるものがあります。自分に厳しい方です。
話は変わり、先日、専門学校で「住みたい家」という課題を出したんです。その時にびっくりしたのは、男の子3名が山小屋風の家を描いてきたことなんです。描写力がないから普通の山小屋よりも随分と寂しい仕上がりでしたが「贅沢はしない」という思想だけは伝わってきました。時代が変わって、竹之内さんのような暮らしに憧れる人が増えているのかも知れません。憧れたのであれば、実行に移してこういう場所で暮らして欲しいですね。写真下は、竹之内さんのお住まいからほど近い場所にある「伊佐市立南栄小学校」現在の児童は12名だそうです。星空日本一に選ばれたことから、天体ドームがついています。12名で使うには勿体無い校舎ですね〜。伊佐市、オススメです。
残念だった星空観察会
日置市中央公民館主催の星空観測講座に参加してきました。場所は「馬渡ドーム」と呼ばれる、この辺りでは有名な、珍しい施設。手作りの天体ドームなのですが初めて中に入ることが出来ました・・・。すごい。入り口付近に置かれたチェーンソーアート(彫刻)の気合の入り方も含め、ただならぬ情熱が伝わって来る場所です。この日は火星大接近を間近に控えていたために企画されたそうなのですが、あいにくの雨で、望遠鏡を使って星空を見ることは出来ませんでした。しかし星空観察会のためにアレンジされた生演奏の内容が随分と泣ける内容だったり(ツァラトゥストラはかく語りき〜宇宙戦艦ヤマト〜銀河鉄道999などのメドレー)、スクリーンに映し出された星座を解説するアプリもなかなかのものでした。子供達はおやつの食べ放題で更にテンションが上がっていました。星空観測講座は、今年も場所を変えてあと4回ほど開催されるようです。
混沌としている
鹿児島市中心部に位置するスーパーマーケットの駐車場。隙間のようなコーナーが突如現れたんです。視線を定めていない、雲に乗った動物たちのイラスト。モグラだけはかろうじて一点を見つめているのですが・・・。バルーン、ピエロ、フラッグ。色遣いも、ちょっと見たことのない組み合わせで、何だか混沌とした空気を醸し出しています。
さらには、背を向けあったベンチ、写真には写っていないけど隣にレンタカーの事務所が・・・。混沌さが更に加速されますね・・・。
ひどい看板が街の景観を乱しているという話を何度かしたことがあるんですが、整然とした街の中には、このような隙間が必要なのです。今回は慌ててシャッターを切ったのですが、次回はこの場所で一休みすることにします。
初Jetstarなど
初めてJetstarに乗りました。いわゆるLCCですね。往復の航空券2名分と、2名のホテル代を合わせて、5万円代で収まりました。助かります。今回はもうすぐ80歳になる母の付き添い(同窓会のようなものに出席)で自由時間はほとんどナシ、友人にも一切知らせずひっそりと東京入りして二泊して戻ってきました。しばらく前から、一人で遠出をしなくなってしまった母。元気がある頃とは違い、今回のように僕がサポート役での二人旅は、初めてだったと思います。待ち合わせ場所への送迎などなど、時間には余裕を持って行動しました。そんな中で空き時間が出来たので上野の公園内をブラブラ歩いたり、黒田清輝展を見たり・・・。純粋な観光客として上野を歩いたのも初体験だったかなあ。圧倒的な文化度の高さに刺激を受けましたね。美術館や博物館があるだけではなく、ちょっとした木の剪定(気合が入っている!)などを見てジェラシーを感じたりもしました。黒田清輝にしても、西郷さんにしても、鹿児島の人物。こうした現在の東京〜鹿児島をどのような目で見ているのか・・・聞いてみたくなったのでした。