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date 2010.5.18
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travelogue、クランクアップ!絵のシステムの話

travelogue、クランクアップ!絵のシステムの話

27TH 2010年「む展」の旅の特別企画「travelogue」が無事クランクアップ。この後はポストプロダクションが待っていますが、ひとまずホッとしました。最終日は串木野からオーテマハウスを経由して大浦まで東シナ海沿いを南下。天気も抜群で充実した一日でした。果たしてどんな仕上がりになるのか・・・楽しみです。
***
写真は、今回初めて訪問した先輩画家のアトリエでの一コマ。整然と画材が並べられ、手作りのカラーチャートが壁に貼られていました。僕は学生時代に作った経験がありますが、最近は全く手を出していません。絵の基礎である色相、彩度、明度の研究を徹底的に勉強されている様子が伺えて感動したんです。先日、坂本龍一がバッハの楽譜をシステムとして分析していましたが、絵の世界でも同じ見方をする事が出来ます。絵を描いている人の一部分は、空間を表現する際、前述の三要素を気にかけています。そういう話は深くキリがなく、真理というものがある。だから楽しい。僕は授業でも、デッサン力と色彩=システムの話しかしません。逆に、こういう軸を無視して感覚的な表現をしている人に対しては、対話を詰めていくことが出来ないので「がんばれ」と言うしかないんです。システム側に寄ってくる学生が増えることが僕の希望ですし、また自分も先輩画家に見習って研究を続けていくしかないと思ったのでした。この素敵な空間にまた出かけて、じっくりとお話を聞きたいです。

Comments: 5 comments

  1. 論理的に詰めて行くことが理解への近道ということを、いくら言っても聞いてくれない人っていますね。常套句としては「独自の〜」「感性を大事にしているから」「自由に表現したいから」などなどでしょうか?たまたま収まりの良い配色をしてもある程度説明はつくし、参照元がわかりやすかったり、まぁだいだいがお釈迦様の掌の上だと言う事実。レイアウトでも同じようなことが言えますね。だいたいでも理解すればずいぶん楽になれるのになぁ。もったいない。複雑に聞こえるジャズのフレーズもテーマとコードとそれに対する音使いでだいたい説明がつきますね。感覚的な表現をしている人には、色使いの整合性がとれているものに関しては、完成したものについて議論をすすめても良いかもしれません。
  2. ohtematic

    mj_ptaさん→
    論理の話だと、ジャンルや性別、世代に関係なくとことん話が出来ますね。感覚的な話は、へえ〜そうなんだ、それもいいよね、的な?生ぬるい励まし合いの場になってしまう。或いは逆に、てめえコラ!的な?感情ぶつけ合いみたいな感じになります。もっと「ココをこうした方がいい」とか、論理で結論へ向かって(到達できないまでも)話し合いを重ねる方が有意義だし、ptaさんのおっしゃる様に近道なんですよね、ホント。こういう話をしていると理屈っぽいと批判する人も出てくるでしょうけど、理屈じゃなくて真理ですからね。「色遣いの整合性が高いものを議論」という提案はいいですね。授業で取り入れられたら・・・と思います。
  3. >>或いは逆に、てめえコラ!的な?感情ぶつけ合い
    (笑)愛すべき(?)お国言葉「ギを言うな!!」ですね。(笑)
    僕はこれと一回訣別するために街を出たようなもんです。
    >>授業で取り入れられたら・・・と思います。
    恐縮です。。僕の考えは基本的にはクライアントワークの中で培われたもの。
    言語によるコンセンサスの重要性は必要に迫られて身につけたようなものです。
    感覚的、感情的なやりとりは目標に向かってのプロセスの破綻をまねき、
    必然的にコストの問題にぶちあたります。
    制作工程とコストのバランスを考慮していただければありがたいのですが、
    なかなか実現できない部分でもあります。話それました。すみません。
  4. カンズ

    いつも楽しくかつ感心しながら拝見してます。O先輩のアトリエですね。
    はじめてですが何だかうちのアトリエに雰囲気がにてます。先輩の方が
    かなり整然簡潔な感じですが。

    む展実行委員長も大変でしょう。しかし、新たな発見も含めて得るものも
    多いでしょうね。2回してもうこりごりですが…。

    今回はまた回帰した感じで桜島も題材に制作してます。そんな環境で
    悩み苦しんでまた搬入ぎりぎりまでの追い込みになりそうです。

    話は変わりますが最近気分の悪いテレビコマーシャルがあります。ホンダの
    アシモが出てくるあれです。なんの狙いがあっての制作か、背景の桜島が
    わざわざ鏡像ででてきます。

    「北岳のラインはもう少しリズミカルで、」なんて言いながら制作している
    側からするととても馬鹿にされた感じです。

    まさかクライアントも気が付いていないだけなんてことはないよね。
    鹿児島県民の誇りであり象徴ともいえる存在のようですからね。

    なんとか愚痴りたかったのでスッキリしました。ごめんなさいでした。
  5. ohtematic

    mj_ptaさん→
    言語は大切なんですけど、本当は言語以前の状態で理解し合える仲間がいいですね。そういう意味での基礎というか。またまた野球の例えですけど、ある程度みんながルールを知っているから楽しめる訳ですよね。そのルールを毎回毎回説明しながら試合をする事って不可能。どうにかしたいものです。
    カンズさん→
    先日の実行委員会、有り難うございました。O先輩、素晴らしかったです。いろいろと学びました。実行委員長は、ここまで来れば何とか乗り切れるような気がしてきました。あと10日!営業活動に専念したいと思います。
    ところで、そのCM、見たことないんですけど〜。反転させるというのは酷いですねえ。大隅側だとそういう風に見えると思っている県外の方かなあ?誰が作ったのでしょう?