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date 2008.5.10
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カネの使い方(下)


楽しみにしていた計画が座礁してしまった。「通常のコストよりも高い」というのが第一の理由。緊縮財政で無駄遣いが出来ないことは解る・・・しかし、きちんとした使い方をすれば、多少高くても元が取れるのだ。そうした前例が少ない(或いは、ない)ために、デザインという一番大切な部分が置き去りにされてしまう。安くで仕事をさせた前例ばかりが積み上がっている様だ。デザインに関わる仕事をしているから「デザインは世界を救う」と信じている。逆に言えば、うまくいっていない物事は「デザインが足りない」だけ・・・。
「デザインさえ良ければそれでイイのか」と必ず問う人が出てくる。そういう人の多くは美意識の軸がない。オレンジジュースが二つ並んだ時に、どちらが自分にとってマッチしているのか解らず、安い方を選ぶ。パッケージデザイン、中身・・・全てがデザインなんですが、毎日の生活のちょっとした場面で「デザインに対する選択」をきちんと行っていれば、それが巨額の計画になったときにも判断が出来る筈なんですね。

Comments: 4 comments

  1. 確かに今のご時世特に行政に対して無駄遣いがニュースに取り上げられ、本質的に大事な物に対しても無駄遣いな感じに見られてしまっている感じがしやす。
    僕はずっとデザインをしていて心掛けている事。それはユニバーサルデザイン。
    これは人の使いやすさをデザインするデザインだと思っています。
    しかし物作りでは当たり前な事ですが、それが今までさほど出来ていなかった。
    デザインって凄くビジュアライズな物を表面的な物だけをイメージされている方々が結構居ますが、それが本当にそれだけがデザインか?と言えば違う感じがする。
    僕が思うデザインは使う人、見る人に分かりやすく使いやすいものを提供する事だと思っておりやす。
    って思った事を書いてしまいました。
  2. ヒロテツくん→
    安いからという理由だけでモノを買う習慣がついてしまったために、発展途上国などからそれらを調達せざるを得なくなった。結果としてその国の大気汚染で悩まされる事に。モノの価値を見極めて、それに見合った代価を支払っている限り、こうした事態は避けられる筈なんですけどね。
    ユニバーサルデザイン、いろんな意味がありますけど、日本人は昔から随分と取り入れていたのだと思います。例えば着物。一着あれば太ろうが痩せようが、ずっと着られる。そういう遺伝子が西欧化の波で押し流されてしまいました。
  3. ものすごく安いモノを見た時に、「どうしてこんなに安いんだろう?」と考えるクセをつけたら、少しだけ日本が変わるのではないでしょうか。
    自分にとってちょうどいい値段がちゃんとわかるようになると、消費者や生産者を苦しめるようなモノは減っていくんじゃないかと思います。
    デザインコストにもきっと「ちょうどいいところ」があるような気がします。デザインし続けて、一つでも社会に出してゆきたいですね。
  4. はなさん→
    デザイン業界には、デザイン料金ハンドブックがありますよね。適正価格が大体解るようになっている。アートの様に、投資目的で価格が上下しないところが好きです。
    おっしゃる通り、もの凄く安いものには「何かある」と思わなくてはいけませんね。消費者が賢くなることと、生産者が賢くなることは同じだと思うんです。「ナメられてる」と思ったら買わない事。そうすれば悪い商品は自然となくなりますよね。