ウィンドウ・ショッピングの世界展・本日最終日
10日に行われたギャラリートーク、お陰様で超満員・・・大盛況でした。皆様、どうも有り難うございました。広島など、遠方からかけつけてくださった方もいらっしゃって、本当に有り難いひとときでした。最近、このブログでつたない文章を書いたり、今回の様に人前で話していると、それなりの考えが、その場その場で増幅する事を覚えたんです。今日のトークでも、井原教授とのやりとりの中でターボがかかった様な場面がありました。発表自体が、ちっぽけな事象を意義あるモノや空気に変化させるのではないか・・・と思っています。
イラストレーターとしてこれまで活動をしてきた訳ですが、敢えて、美術史の中での自分の位置づけなどは無視してきた部分があります。今回テーマにした書籍を解読していくと、そうした自分の立ち位置を客観視出来るんですね。そういう作業が、もしかしてこれからの自分に必要なのかも知れません。何故、鹿児島に移り住んだのかという意味を、美術史やメディア論の中に無理矢理組み込む事が出来そうなんです。モダンからポストモダンへ・・・そこから何処へ行くのか。純粋に絵を描いている時は、そんな事は忘れた方がいいと思うのですが、いろいろと考えさせられる展覧会ではありますので・・・。
いよいよ、本日最終日です。私マティックも最後の力を振り絞って(?)会場当番に出かけます。13:00~19:00。まだご覧になっていない皆様、是非お会いしましょう。
onoken
2008/08/11 12:32
いろいろと感じるところの多い展覧会でした。
僕自身は頭で考えすぎるところがあってそれを少し反省したところです。
テディ
2008/08/11 12:52
不意に荒俣宏が『消費の宮殿』と言っていたのを
思い出しました。
あと、シネマをスポーツ(オリンピックでも可)に
置き換える事もできるのかなと、帰り渋滞の中で
考えました。
spiralizm
2008/08/11 18:42
過去に見た個人的な映像や体験がバラバラな時間軸と距離でフラッシュバックしていました。
●たまたまかかっていた映画のサントラCDで聞いた音楽に引き込まれ、
公開後6年経ってはじめてレンタルビデオで観た「ブレードランナー」の今もまだ褪せない衝撃。
●「様々な媒体を通して得た感覚は本来の体験とは異なる擬似体験」
というようなテーマを議論した15年以上前のゼミ。
●のどかな郊外に突如として立ち並ぶ30階建のマンション群。
その一角にあったオフィスの窓からいつも見降ろしていたのは
小さなモールとシネコンとパチンコ屋とその間を短く縫うモノレールのある小さな街。
仕事帰りにふらっとその街を更に北へ車でしばらく走り、
もっと驚いたのが千葉ニュータウン。
●モールへいくことを、どこかで負けだと思っていながらも、
九州最大の書店は定期的にチェックしたいという衝動。
●これまでに何度か繰り返してきた新しい土地での生活。
どこで生まれ、何に生まれたことに縛られたくないという感情と、
ふるさとへの憧れ、性別を無視できない現実との葛藤。
●「www.ohtematic.com」に、
それまで表明されなかった思いが「コメント」として視覚化された時。
…感じたことが多すぎて書ききれませんが、
たくさんの興味深い題材がどのように関係し合うのかもっと知りたくなり、
書籍、ビジュアルブックを購入しました。
そうなると「THE VIRTUAL WINDOW 2006」も当然読みたくなります。
この本の日本語訳はまだ出ていないのですよね。
専門書の翻訳という作業、過去に訳された関連文献を網羅しながら言葉を吟味していくことは、
創造を超えるものだと思います。
しかし大寺さんの存在、改めて大きなものを感じました。
理論を超えた鋭い感覚と表現、人間的魅力。
たくさんの人たちのインスピレーションとなって
今後も進化しつづけ、活躍されるのだと思います。
今回も楽しませていただきありがとうございました。
このブログも、これからもずっと読ませていただきます。
マティック
2008/08/12 17:39
もう少しゆっくりとお話出来たら良かったですね。公共建築の入札制度というのは、やはり問題が多いと思いますね、安くてダサイ建物が増えてしまうだけです。市民の側にきちんとした美学があれば、醜い建物は自然となくなる筈なんですが・・・。
テディさん→
遠いところ、有難うございました。消費の宮殿。なるほど・・・。今回のオリンピックはおっしゃる通り、映画的な要素が強いですね。
spiralizmさん→
超大作のコメント、有難うございます!確かに、フラッシュバック系の展覧会でしたよね。井原先生の仕事・・あの書籍を一冊訳すのに3年の時間がかかり、数え切れない程の関連書籍を読んだそうです。デザインの世界で仕事をしていると、一週間というスパンが当たり前だったりするので、本当に気の遠くなる作業だと感動しました。これまでにない企画でしたが、書籍の内容とイラストが化学反応を起こしたような感じで、楽しく描くことが出来ました。
また、ギャラリートークに集まっていただいた皆さんも、真剣に耳を傾けて下さり、本当に感謝しています。
ijuthr
2009/12/23 21:59