ライト・レール・トランジット最終日です。
一ヶ月、あっという間でしたが、本日、個展「ライト・レール・トランジット」の最終日です。9時から17時まで、ギャラリーにおります。17時からは搬出となってしまいますので、まだご覧になっていない方、是非会場でお会いしましょう。
今回のシリーズは、幾つかのルールを決めて制作にとりかかりました。
○市電をメインキャラクターとし、鹿児島のパラレルワールドを案内させること。
○原画作成のアプリケーションはAdobe illustrator CS4に限定。
○ベースになる写真素材は自分で撮影し、基本的な構図、カタチは変えないこと
○コンピュータが得意とする様な表現・・・例えばオートトレースやグラデーション、楕円ツールに至るまで・・・これらを極力排除していくこと
この結果、一枚あたりの容量は200KBから2400KBまでと、かなり軽いイラストに仕上りました。
これまで自分が突き詰めてきたリアリティは、いわゆる3DCGの世界と似通った部分がありましたが、今回の手法では全く異なる部分が浮き上がり、どちらかと言えば昔からある絵画の技法に近づいたのではないかと思います。
工業デザイン的に正確な、細かいカタチを追い求める自分と、それを素直に補助するコンピュータ。こういった関係に、抗っていこうとする試みでもありました。
(写真は、今回の取材時に偶然出会った「市電の渋滞」。これも機会があればイラスト化したいと思っています)















ishida
2010/11/04 20:20
今回の個展、私は好きですね。もともと大寺さんの作品はよくあるアプリに描かされたグラデーションとは違い、完全に大寺さんのコントロール下にあるのでCG的無機質さと無縁だなと思ってました。グラデーションを使うと奥行きを出すのが簡単になりますが、それを敢えて封じてもイラストの奥行きが損なわれることがありませんでした。手業の凄みがくっきり現れたのではないでしょうか。個展に行けて良かったです。
ohtematic
2010/11/06 17:53
先日は、東京からはるばる有り難うございました!市電の風景は鹿児島ならではですね。長崎とか広島も面白いと思いますけど。今回の作品、ishidaさんにそう言っていただけると、描いた甲斐があります。自分では半分、実験の様な感覚で臨んだんですけれども、何とか趣旨は伝わった様です。コンピュータは道具である、という事がようやく実感として解った様な気がします。