イラストレーション秘密のアイデア帳
「イラストレーション秘密のアイデア帳」という書籍が2月23日、技術評論社から出版されます(編著/アレフゼロ)。私、オーテマも6ページほどを割いて最新作のメイキングを解説しています。イラストレーターというソフトを使ってイラストを描く方へ向けての専門書なのですが、こうしたHOW TO本に登場するのは久しぶりです。1993年に初めてマックを導入したとき、イラストレーターのヴァージョンは「3」でした(現在は15)。当時はまだ作業画面とプレビュー画面を同時に表示出来ず、ウインドウを二つ立ち上げて、比較しながら仕事をしていました。年輩のデザイナーの方には「イラストレーター(という職業)がイラストレーター(というソフト)を使うのって、何かオカシイね」と言われた記憶があり、シャレで登場した様な認識を持たれていた時代もありました。しかし今では業界標準ですね(若い人は「イラレ」と表現している様ですが、これには違和感のある世代です)。フォトショップの様に、拡大するとグリッドの情報になってしまう世界(いわゆるペイントツール)とは異なり、イラストレーター(いわゆるドローツール)には、何か簡潔な、混じりっけのない空気がある。イラストレーターに出会った瞬間「これだよコレ!」と、それまでアクリル絵の具でフラットな画面を作るのに苦労していた自分を解放してくれたんです。絵の具をムラなく塗り重ねる作業は、イメージがその行程の先にある自分にとっては時間の無駄遣いでしかなく(ある意味、塗り重ねも意味があるんですけど)クリエイティブな領域とは言い難かった。出会って以来、家族と向かい合う以上の時間をこのソフトに費やしてきました。今回の書籍では、そのテクニックのほとんどが紹介されています。昔から特に機密情報的な技術は全くありませんから、いくらでも伝授したいと思っているんです。本ブログに投稿してくれている田中英樹氏や、仲間の久保誠二郎氏も登場しています。一家に一冊、如何でしょうか。
ishida
2011/02/21 15:47
発売されたらゆっくり読んでみます。
Adobeのアプリを使い始めて、気がつけばもう15年以上。
本格的に使い始めたころ、Photoshopは2.5でした。
Illustratorは3.2だったか。その前のバージョンはちょこっと触らせてもらった程度でしたが、こりゃなんだかすごい道具だな?と。今では日常使いの道具になってますねえ。
ohtematic
2011/02/21 16:21
早速チェックしていただき、有り難うございます!こちらも、アドビと共に歩んだ十数年ですね。Photoshopは、僕もヴァージョン2.5からで、何とフロッピー供給でしたね。あの頃感じた「革命的なツール」という意識は、デジタルネイティブと呼ばれている今の若い人には伝わりづらいでしょうね。
ダーンサ
2011/03/01 05:43
ウチの学生はペンツールでワチャワチャになり、みんなイラレ離れします。オレも未だにパソコン自体苦手だし、、、この本は当初CS5のハウツー本のはずだったけど、オレのが5.0Jでできることしかしてないので、タイトル変わったのかな?と済まない思いです。
ohtematic
2011/03/01 08:13
この書籍、入稿から出版までに時間がかかりましたね。コンセプト自体は練り直しがあったのかな。僕は、どうしてもPhotoshopに移して作業を仕上げたいという要望を出したりしましたし。ダーンサくんのテクニックって、CS5ならではの部分は少ないんじゃない?3D機能がついていても、ストイックにシアーツールを使って奥行き表現。イラレ的な画風にこだわっているという事だよね。確かに、余計なツールを使えば使うほど、元々あったアプリの魅力が半減してしまうよね。学生はそんな心境に至る以前に離れてるのかも知れません。
marushu
2011/03/11 09:44
とにかく書店へ行きます!!
ohtematic
2011/03/13 09:53
返事が遅れました。密度の高い本だと思います。宜しくお願い致します!