ohtematic.com

news

date 2015.6.9
category news
tags
comments closed
RSS RSS 2.0

庵野秀明特撮博物館@熊本市現代美術館

庵野秀明特撮博物館@熊本市現代美術館

150609.7

150609.5
行ってきました〜庵野秀明特撮博物館@熊本市現代美術館。今回の熊本旅行はこの展覧会がメインイベントでした。東京では何時間か待たないと入場出来なかった、という話も聞いていたのですが、さすがに九州は適正人口、比較的ゆっくりと観ることが出来ました。庵野さんが注目されるきっかけとなった処女作(なのかな?)、DAIKONのオープニングアニメというものを、僕は当時親しかった友人を通して観た記憶があるんです。その頃、もう自分はスター・ウォーズやポップ・アートに取り憑かれてしまっていて、「確かにすごいけど自分のやりたいこととは違うな」と感じたのを昨日のことのように覚えています。この瞬間に「これは自分のやりたい世界だ」と思った人(あるいはその軸に以前からいた諸先輩方)が、この展覧会を形作っている事が想像できます。そして、この軸に居る人々の熱意というものは、本当に凄まじいものだと、本当のクリエイターなのだと・・・しかも成し遂げていると!・・・決定打の出ない自分は羨ましく外野から眺めているんです。自分にも勿論、熱意(のようなもの)はあるけれど、こういうチームプレイで構築された世界観には到底かないません。以前にも書いたことがあるけど、ポップ・アートの勉強をしている際、ルーシー・R・リパード著「ポップ・アート」(紀伊國屋書店)で出会ったパオロッツィの言葉〜「1958年にLAのはずれで産出される安物のSFの中に今日の小雑誌よりもはるかに高次の想像力が存在することは考えうることである。同様に筆舌につくしがたいといった類いの感動が制作費のたやすい恐怖映画の上映で充分に味わえることもありうるのだ、現代の芸術家はこのことを考えているのだろうか」〜に、今でも自分は勇気付けられています。いわゆる現代美術は、SF映画からの「エッセンスのみ」の状態である場合が多い、と自分は感じています。「切り捨ててシンプルにすることが気持ちいい人」も多いので解らなくはないですが、当然、エッセンスだけなので自分にはもの足りず、やはり画面の隅から隅まで作り込まれた世界に興味があるんですね。そういう意味でも、強靭な体力と意志を感じ、自分のモチベーションを上げる刺激的な展覧会でした。

Comments are closed.