水族館へ
重力から解放されたい、という気持ちは誰にでもあるだろう。頭上に「何かが漂っている」というのは、異様な光景だ。普段、生活している空間とはまるで違う。本格的にダイビングをすれば、更に足下にも空間が広がる。水族館の一番の魅力は、魚自体の観察ではなく、こうした空間へ逃避行出来る事だと思う。将来、宇宙船が頭上を飛び交う時代が来るとすれば、その時、自分が海の底にいる気分になるだろう。学生時代「体感空間」という授業があった。友人であるDr.Moonlight氏の指揮の下、数十体の黄色いレインコートを校舎の広大な吹き抜けに釣り糸で吊し空間認識を狂わせる演出をした。この時も、自分が海の底にいることを実感したのだった。
トーマス
2005/08/21 22:05
観るかのようです。
Dr.Moonlight
2005/08/23 11:01
マティック氏の文章を読んでいて池沢夏樹さんの「ヤー、チャイカ」
を思い出しました。あの小説も不思議と重力から(あるいは重力の様に
自分を縛っている事象から)解放される感覚を味わえるお話でした。
体感空間、ありましたね。マティック氏はレインコートの
構造体を作るときにアルミの針金で輪を大量に作り、だんだん職人的に
上達してきたので自らを「輪人」と名乗っていましたね。
もちろん「魏志倭人伝」から来ていて、
なかなか偏差値の高いパロディでさすがでした。
海の底にいる感じという事では同じ時期だったかな?マティック氏が
パット・メセニーのアルバム「off ramp」を聴かせてくれてその中の
「Au lait」と言う曲がとても変わっていて僕の好みの曲で、その曲を聴いて
思い浮かぶイメージは海の底で正装して踊っている人達の映像でした。
体感空間ではそういうイメージも影響していたのかも知れませんね。
それにしてもマティック氏には学生時代から今でもたくさんの良い影響を
与えてもらっています。本当に感謝してます。
マティック
2005/08/23 12:45
自分の内面が空虚・・という事ですか〜!?哲学的ですね。英語圏では、「脳に沢山水が入っている」という言い方もある様です。
Dr.Moonlight氏→
「輪人」懐かしいな〜。記憶の彼方に追いやられていました。「魏志倭人伝」に引っかけているネーミングだったんですね、オシャレ?です。学生の頃はルーティン・ワークを重ねないと作品にならない場面が多く、みんなラリってましたね。ラリー・コリエルって感じで。メセニーの「Au Lait」の邦題は「愛のカフェ・オレ」!暴走しすぎ〜。海の底ネタ、是非シリーズで描いてください。