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date 2005.8.27
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失われるニュアンス


携帯電話の音、いつまでたっても良くならない。固定電話に比べると雲泥の差。こんな音声で、愛を囁き合っている最近の恋人達は可愛そうである。一番重要な、ため息や、口ごもる様子、そういった微妙な感情は、あのクオリティでは表現されない。・・・と、僕は思っているのだが、そんな事を気にしないで通信しているのだろう、きっと。中高年層が、携帯電話で大声になってしまうのは、ニュアンスが聞き取れない苛立たしさが背景にあると思う。携帯メールも、写メールも、情報量からすると、かなり低いレベルである。そうした通信方法の下では、ニュアンスは意味を持たない。絵文字などを使い、それを補う為の能力も同時に発達してきている感じもするが、僕は否定的立場。日本人の繊細な神経は、どんどん大まかになってしまうのではと懸念する。
一方、ニュアンス表現の最右翼、ハイビジョンの普及は伸び悩んでいると聞く。美しい絵画や音楽(画像や音声)と、そうでないものの区別がつかなくなってしまう事は、善悪の区別がつかない事と同じだと思う。

Comments: 3 comments

  1. テディ

    私は携帯を所持したことがないので、音の違いは
    判りませんが、Ohtematic氏との電話の際、
    繊細な方なんだなというニュアンスは伝わってきました。
    山下達郎がすべてのパートをくっきり再現するデジタル録音は音同士がケンカするので、歌い方と編曲法を根本的に見直した
    とラジオでいっておりました。
    ハイビジョンですが、TBSの世界遺産は素晴らしいですね。
    なんであんなに空が青いのだろう・・・。
  2. 相方と先日も似たような話をしていました。
    このところ、人とのつき合い方もパターン化されていて
    「メールで、親しい人」「電話で、親しい人」
    「会うのが、楽しい人」と分けられていて、
    どちらもそれなりに私は楽しんでいるのですが
    「上記二つの希薄な関係は、いつかひび割れが来る」なんて話していたのです。
    しかしながら、仕事柄、どの手段に置いてもクオリティを高くしなくてはならない状況下に自分はいる気がしています。
    「足りない部分は、相手の想像力をくすぐるなにかをプラスさせるように・・・」が私の考えではあるのですが・・・
    ま、結局、恋においては「会って楽しい人」に他なリませんけれど〜
  3. テディさん→
    携帯を所持しないこだわり・・スゴイと思いました。僕もかなり粘っていましたが、鹿児島に来てからは公衆電話が少ないので、やむを得ず導入しました。
    山下達郎は偉いですね。殆どのJ-POPは、最初からそのあたりを投げ出しているのでは?
    地上波デジタル、鹿児島でも早く始まって欲しいです。
    chinatsuさん→
    メール、電話、直接会う、それぞれ、分かれてきているんですね。改めて考えてみると、そうかも知れませんね。なるべく、同じ相手で、場合によって通信手段を使い分けるのが理想です。
    以前、このコーナーで書きましたが、携帯で何でも出来ると思っている人が増えすぎている気がします。